吉村芳生 超絶技巧を超えて

美術館「えき」KYOTO

  • 開催期間:2019年5月11日(土)~2019年6月2日(日)
  • クリップ数:5 件
  • 感想・評価:3 件
吉村芳生 超絶技巧を超えて 美術館「えき」KYOTO-1
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《未知なる世界からの視点》2010、色鉛筆/紙 © Yamamoto Tadasu
《ジーンズ》1983、鉛筆/紙
《SCENE No.40》1983、インク/フィルム
《新聞と自画像 2009.1.22 ジャパンタイムズ》2009、鉛筆・色鉛筆・水性ペン・墨・水彩/紙
《無数の輝く生命に捧ぐ》(部分) 2011-13、色鉛筆/紙
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この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

超絶技巧?そんな単純な言葉で説明することはできません。

1年間毎日描き続けた365枚の自画像、1文字1文字をすべて書き写した新聞紙、10メートルの色鉛筆画―。吉村芳生が生み出した作品は、どれも超絶リアルでありながら、見る者の度肝を抜く凄みを感じさせます。

1950年、山口県に生まれた吉村芳生が一躍注目を浴びたのは2007年のことでした。この年に開かれた「六本木クロッシング 2007」展(森美術館)に出品された作品が大きな話題となり、吉村は57歳にして突如、現代アート・シーンの寵児となったのです。

本展は吉村芳生の回顧展として、初期のモノトーンによる版画やドローイング、後期の色鮮やかな花の作品、生涯を通じて描き続けた自画像など、吉村の全貌を伝えます。2013年に惜しまれつつ早逝した吉村芳生の、ただ上手いだけの絵ではない、描くこと、生きることの意味を問いただす真摯な作品の数々を、ぜひその眼で目撃してください。

◆見どころ
・遅咲きの画家、吉村芳生の全貌を、初期のモノトーンの作品群、色鮮やかな花を描いた後期の作品群、生涯を通じて描き続けた様々な自画像などを通して3部構成で紹介します。
・100点以上の自画像作品のほか、延々と金網が描かれた17mの作品や、横幅10mの色鉛筆画など、見ごたえのある大作もお楽しみください。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2019年5月11日(土)~2019年6月2日(日)
会場 美術館「えき」KYOTO Google Map
住所 京都府京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町ジェイアール京都伊勢丹7階隣接
時間 10:00~19:30
  • ※但し、百貨店の営業時間に準じ、変更になる場合があります
休館日 会期中無休 
観覧料 一般 900円(700円)
高・大学生 700円(500円)
小・中学生 500円(300円)
  • ※( )内は前売および「障害者手帳」をご提示のご本人とご同伴者1名の料金
TEL075(352)1111(大代表)
URLhttps://www.mistore.jp/store/kyoto/museum.html

美術館「えき」KYOTOの情報はこちらMUSEUM INFORMATION

美術館「えき」KYOTO 美術館「えき」KYOTO

講演会・イベント情報EVENT INFORMATION

◆ ギャラリー・トーク 5月11日(土)
午前11時から/午後2時から(各回約30分)
冨田 章 氏
(本展監修者/東京ステーションギャラリー館長)

◆ ギャラリー・トーク 5月18日(土)
午前11時から/午後2時から(各回約30分)
吉村大星氏(画家/吉村芳生 長男)

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

4.0

死ぬ前に見るべき絵

吉村さんの名を知る人はそう多くないかもしれません。
私も「美の巨人たち」で紹介されるまで全く知りませんでした。

しかし、一度知ってしまえば決して忘れることが出来ない。それが吉村芳生さんです。


1950年生まれ。1978年シェル美術賞展で佳作に選ばれ、銀座で初個展を開いた後、いくつかの賞を受賞していますが、アート界で注目を浴びたのは57歳の2007年。

森美術館の「六本木クロッシング2007」展でした。
ここで一躍現代アート・シーンの寵児となりますが、わずか6年後2013年にお亡くなりになっています。


その作風は緻密にして超リアル。

しかも、緻密さがすごい。7メートルの紙に金網をプレスして、紙に金網の跡をつけます。
跡はひたすらその跡を鉛筆でなぞるだけ・・だったり

白黒の写真を撮り、それを鉄筆で無数の方眼に分けます。そしてその編み目を明度にあわせ0から9の10段階に分け数値化する。その上に紙をかぶせ、数値化した色に合わせ鉛筆で濃淡を付ける。

極めてデジタルな処理を極めてアナログな手法で描く作品だったり。

拡大コピーした新聞をトレースし、文字から写真から全て手書きによる色鉛筆で再現し更に自分の自画像をかぶせる・・・(これを何枚も描いている)。

根気さえ有れば、誰でもかけるようにも思いますが、根気だけは仕上がらないのが彼の作品。

しかも、その根気は誰もが持てる根気の域を超えています。

生涯で描いた自画像の数は2000点以上。おそらく世界トップクラスでしょう。

とにかく、根気と言うより執念に近い。
しかしながら、私をもっとも震撼させたのは自画像やモノクロの画像では無く(いや、それもすごいのだけど・・)色鮮やかな花の絵画。

花は氏の後期の主題となります。色鉛筆という画材の表現力を改めて見直す。そんな作品ばかり。

水彩画のような淡い色合いで無く、油絵のような暗い色調で無く、思わず刮目してします色彩の世界。


幅7メートルのサイズで描かれた藤の絵「無数の輝く生命に捧ぐ」はあと数十年したら国宝に認定して良いのでは無いかと思います。
実に、いい展示会でした。

今後も吉村さんの絵画展を全国で繰り返しやって欲しいな。

とにかく、吉村さんの花の絵は、一生に一度は観ておくべき作品だと断言します。

4.0

圧巻でした

小学生の娘がどうしても見たい!というので会期末に行ってきました。
自画像、新聞も訴えかけてくるものがあり良かったですが、花の絵の数々がただただ美しかったです。何度見ても色鉛筆とは思えない。写実絵画を見る機会がなかなかなかったので、ものすごく面白かったです。

4.0

圧倒的な仕事量、そして写実性

自画像にせよ、後期の巨大な花の作品群にせよ、途方もない時間をかけて取り組まれた作品たちに圧倒される。「超絶技巧を超えて」とはよく言ったものだというか、写実とか執念とかそういった言葉では括れない。
この圧倒敵な作品をもっと広い展示室でみられたら、もっと良かった。

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出展作品・関連画像IMAGES

《未知なる世界からの視点》2010、色鉛筆/紙 © Yamamoto Tadasu

《ジーンズ》1983、鉛筆/紙

《SCENE No.40》1983、インク/フィルム

《新聞と自画像 2009.1.22 ジャパンタイムズ》2009、鉛筆・色鉛筆・水性ペン・墨・水彩/紙

《無数の輝く生命に捧ぐ》(部分) 2011-13、色鉛筆/紙

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