3.0
ヴェネツィア派の色彩
イタリア・ルネサンスには3種類ある。初期ルネサンス、盛期ルネサンス、後期ルネサンスである。最も有名なのは盛期ルネサンスであり、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロが活躍した。後期ルネサンスで活躍したのはヴェネツィア派と呼ばれる人々である。代表的な画家はティツィアーノである。彼らの魅力は色彩である。それまでは構図や素描が重要視されていた。それは後の時代も変わらないが、彼らはそこに色彩という新しい要素を加えた。彼らの絵画は、大きなキャンパスに鮮やかな感情を見せる。
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アカデミア美術館は、ヴェネツィアの美術アカデミーが管理していた諸作品を基として、14世紀から18世紀にかけてのヴェネツィア絵画を中心に、約2000点を数える充実したコレクションを有しています。
日本とイタリアの国交樹立150周年を契機として、このたび同館の所蔵品による本邦初の展覧会が実現する運びとなりました。テーマは、ルネサンス期のヴェネツィア絵画です。ルネサンス発祥の地であるフィレンツェの画家たちが、明快なデッサンに基づき丁寧に筆を重ねる着彩、整然とした構図を身上としたのに対して、ヴェネツィアの画家たちは、自由奔放な筆致と豊かな色彩表現、大胆かつ劇的な構図を持ち味とし、感情や感覚に直接訴えかける絵画表現の可能性を切り開いていきました。
本展では、選りすぐられた約60点の名画によって、15世紀から17世紀初頭に至るヴェネツィア・ルネサンス絵画の展開を一望します。ジョヴァンニ・ベッリーニからクリヴェッリ、カルパッチョ、ティツィアーノ、ティントレット、ヴェロネーゼまで、名だたる巨匠たちの傑作が一挙来日します。
ヴェネツィア絵画の歴史のなかでルネサンス期に焦点を絞った展覧会は、国内ではほとんど例がありません。この貴重な機会に、水の都ヴェネツィアのルネサンスを彩った名画の数々を、ぜひご堪能ください。
| 会期 | 2016年7月13日(水)~2016年10月10日(月・祝) |
|---|---|
| 会場 |
国立新美術館
|
| 住所 | 東京都港区六本木7-22-2 |
| 時間 |
10:00~18:00
(最終入場時間 17:30)
|
| 休館日 |
火曜日 ただし、8月16日(火)は開館 |
| 観覧料 | 一般 1,600円 大学生 1,200円 高校生 800円
|
| TEL | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
| URL | http://www.tbs.co.jp/venice2016/ |
3.0
イタリア・ルネサンスには3種類ある。初期ルネサンス、盛期ルネサンス、後期ルネサンスである。最も有名なのは盛期ルネサンスであり、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロが活躍した。後期ルネサンスで活躍したのはヴェネツィア派と呼ばれる人々である。代表的な画家はティツィアーノである。彼らの魅力は色彩である。それまでは構図や素描が重要視されていた。それは後の時代も変わらないが、彼らはそこに色彩という新しい要素を加えた。彼らの絵画は、大きなキャンパスに鮮やかな感情を見せる。
4.0
ルネサンス絵画の歴史かわ分かる展示内容がとてもよかった。ティチアーノの受胎告知は凄い迫力でした。
ルネサンス黄金期以降、後継者達のバロック絵画への以降の様子も理解出来ました。
コンセプトがしっかりした、いい展覧会だったと思います。
4.0
宗教画や肖像画60作品ほどの美術展でした。個人的には宗教画の細かい情報を読み取れるだけの知識が無いので、各作品の解説を読みつつ時代や作品の雰囲気を感じるように鑑賞しました。それでも今回の目玉であるティツィアーノの「受胎告知」には圧倒されました。非常に大きくて引き込まれそうな雰囲気でした。この作品を美術館で観ることが出来ただけでも大満足でした。
3.0
冒頭のベッリーニの聖母子像は名画の領域です。これだけでも観に行く価値はあるはずです。ティツィアーノの受胎告知は長々と眺めてきました。会期終盤は近くで観るのは憚れるかもしれませんが、この2作は必見です!
4.0
久しぶりに宗教画を堪能しました
なんといってもティツィアーノの受胎告知は圧巻でした
みあげるほどの大きさにもかかわらず細部も綿密に描かれており
荘厳な雰囲気にのまれました
国立新美術館ならではの天井の高さが作品をひきたてていました
4.0
ティツィアーノ「受胎告知」日本初上陸です。ティツィアーノが70代の時に描かれた大作。展示会中盤に展示されています。圧倒的な存在感。天井高のある新美術館だからこそ実現した展示と言えるかもしれません。これだけれも見に行く価値があると思えるくらいの名作です。
5.0
注目はティツィアーノ晩年の傑作といわれる「受胎告知」。
まさか日本で祭壇画である本作を観ることができるとは。
その迫力にただただ圧倒されました。
もちろん、本展覧会はティツィアーノだけではありません。
ヴェネツィア初期ルネサンスを代表する画家といわれるベッリーニ(といっても不勉強なので知らんかったのですが…)をはじめ、ティントレット、ヴェロネーゼ、バッサーノなど、ヴェネツィア・ルネサンスを代表する画家たちの作品など、作品数は40数点とけっして多くはないものの、ヴェネツィア・ルネサンス絵画を堪能できる満足度の高い展覧会でした。
4.0
もともと美術はこうでした。
いかにも絵画、いかにも芸術。
何でもあり、になってしまった美術芸術に、ちょっとくたびれたら、ここに戻ればいい。ここには、これが絵画、これが美術という作品が目白押し。
宗教画、肖像画、いづれも絵画がこのようなものであったという圧倒的な存在感にあふれています。芸術が芸術のための芸術である以前に、宗教や社会階級に属する時代があった。そのことがよくわかります。閉塞した現代芸術に息苦しさを感じたときに、ルネサンス芸術に立ち戻れば、絵画がそもそもいかなるものであったかが再確認できる。そんな展覧会でした。
3.0
「アカデミア美術館所蔵 ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち」に終了一週間前、やっと出かけてきました。
日伊修好150周年を記念して、2016年の上半期に集中的に開催されたイタリア関連美術展の最終回を飾る展示会です。年始からボッティチェリ展、ダ・ヴィンチ展、カラヴァッジョ展、ポンペイ壁画展、メディチ家の至宝展、ミケランジェロ展など良い展示会が沢山開催され、この間ルネサンス期のイタリア芸術を浴びるほど見させてもらいました。もちろん全部見ています。今回が一旦の見納めということです。
展示会では、中間の休憩所と最後の出口前の映像でアカデミア美術館の内部の様子などが紹介されています。なかなか興味深い美術館ですね。昔、超特急ツアーでヴェネツィアに旅行した時には、勿論訪問出来ていません。
ダヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロの3大巨匠がローマやフィレンツェなどで腕を競い合ったイタリア・ルネッサンスは、皆知っています。でもその後、ローマが戦争で荒廃すると、後期ルネサンスでは、ティツィアーノに代表されるヴェネツィア派が隆盛を見、以後、ルネサンス終焉まで、ヴェネツィアはルネサンス絵画芸術の中心地としてローマ、フィレンツェと並び栄えました。フィレンツェやローマで活躍した同時期の巨匠たちに比べると、知名度や注目度がぐっと下がってしまうヴェネツィア派です。これまで余り出会って来なかったような…と思うのは、私だけではないでしょう。初期中期の、ベッリーニ/ヴィヴァリーニ二大工房時代の絵画は、私は個人的にあまり好きではありません。テッツィアーノ/ジョルジョーネ時代以後からは、なかなか見ごたえもありました。
4.0
ティツィアーノの受胎告知をはじめ、大作揃いの展覧会。
存在感のある作品が多く、カラヴァッジョやボッティチェリなどで沸いた日伊国交150周年のトリを飾るにふさわしい内容でした。
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