5.0
色々な美濃焼
多彩な美濃焼の展示で、とても楽しめました。
「黄瀬戸・瀬戸黒」「志野・織部」が、瀬戸ではなくて、美濃で焼かれたと判明したのが、昭和時代とは知りませんでした。
見た目も美しく、大変勉強にもなった展覧会でした。
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桃山時代には、茶の湯のためのやきもの「茶陶」が日本各地の窯で創造されました。
岐阜県の美濃(東濃地域)では、力強い姿、鮮やかな色、斬新な意匠をもつ茶陶「黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部」が大量に焼かれ、おおいに流行しました。
しかし実は、「黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部」が美濃で焼かれたと分かるのは昭和のことで、それ以前は瀬戸(愛知県)で焼かれたと考えられていました。
昭和5年(1930)、荒川豊蔵(あらかわとよぞう・1894-1985)が岐阜県可児市久々利大萱の古窯跡から志野筍絵筒茶碗の陶片を発掘したことにより、志野が瀬戸ではなく美濃で焼かれたことが明らかになります。
この大発見は、美濃焼に人々の関心が集まる契機になりました。また、この頃から近代数寄者、目利き、陶芸家、古陶磁研究家などがそれぞれの立場から活発に古陶磁を蒐集し、研究し、意見を交わし、審美眼を鍛えました。やきものを愛する彼らにとって、美濃焼は憧れの存在になっていきました。
本展覧会では、個性的で生き生きとした美濃焼の造形の魅力をお楽しみいただければと思います。同時に、近代数寄者旧蔵の名品や、近代陶芸家の荒川豊蔵と加藤唐九郎(かとうとうくろう・1897-1985)の代表作を通じて、近代以降の美濃焼の人気や評価の高まりを感じていただけましたら幸いです。
会期 |
2019年9月4日(水)~2019年11月10日(日)
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会場 |
サントリー美術館
![]() |
住所 | 東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階 |
時間 |
10:00~18:00
(最終入場時間 17:30)
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休館日 |
火曜日 ※11月5日は18時まで開館 ※shop×cafeは会期中無休 |
観覧料 | 一般 1,300円(1,100円) 大学・高校生 1,000円(800円)
|
TEL | 03-3479-8600 |
URL | https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2019_4/ |
5.0
多彩な美濃焼の展示で、とても楽しめました。
「黄瀬戸・瀬戸黒」「志野・織部」が、瀬戸ではなくて、美濃で焼かれたと判明したのが、昭和時代とは知りませんでした。
見た目も美しく、大変勉強にもなった展覧会でした。
4.0
茶陶の展覧会を訪れるのは初めてです。この分野はどうしても難しそうな印象があり、専門的なことは分からないのですが、
織部に見られる釉薬の溜まりや、鼠志野の色合いがとてもかっこいいと思いました。
旧蔵者の説明文が載っている作品が多くあり、興味深かったです。
サントリー美術館の落ち着いた空間と合わさって、とても良い雰囲気でした。
この展覧会終了後、改装工事のため半年ほど休館するようです。
4.0
とにかく、本当に器!!!尽くしのため、お子さんにはむかないかもしれませんが、茶道、華道関係に興味のある方は必見!!
個人的には志野茶碗がここまで注目されて集まっていることがうれしく、じっくりみることができてよかったです。
5.0
2回伺いましたが、沼ですね、美濃茶陶、抜け出すのが困難です。
各地から優品が集められた素晴らしい展覧会です。
個人的には志野、瀬戸黒が好みです。
作品でいうと氷(香里)、羽衣、猛虎、横雲、小原女あたりは最高ですね。
氷とかホントに溶けかかっている氷ですもの。
昭和の陶芸家2名の作品もまた負けず劣らず素晴らしいです。
氷柱、初雪、絶作も凄い加藤唐九郎が特に良いですね。
それにしても近代数寄者ってカワイイもん好きですよね。
黄瀬戸、織部も大変美しいです。
2度目で既に初っ端の配置が変えられて国宝《卯花墻》も四方から見やすくなっています。
単独ケースも多くちょっと配置を変えるだけでガラッと印象も変わりそうです。
照明もとっても良好です。
どうしても中腰で鑑賞することが多いのが難点でしょうか。
茶の湯のなんたるかは分かりませんが造形が面白くとても楽しめました。
何度でも伺います!
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Image:TNM Image Archives
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