3.0
とても暖かく優しい色と、家族愛、の展覧会。
家族をモティーフにした温かい作品で知られるスウェーデンの画家「カール・ラーション」の回顧展。国内まだ二度目だそう。
ラーションは、ジャポニスム画家だというのですが、確かに対象の配置やはっきりした細い輪郭線は、浮世絵に学んだらしいです。でも色彩感覚は彼のものでしょう。彼が日本文化を評しているコメントは、なんとも買いかぶりすぎで、日本人はかえって恥ずかしくなってしまいますね。
スウェーデンと言えばIKEAにスゥエーデンハウス。いえいえ((笑)) 私的にはデザイン!!です。シンプルで洗練されている、でも温かみのあるデザイン。まずは椅子ですよね。フィン・ユールNV-45とかハンス・J・ウェグナーYチェアーとかコーレ・クリント サファリチェアとかブルーノ・マットソンとか、大好き!! 椅子以外にも色々。あとテーブルウエアのGUSTAFSBERGやLISA LARSONとかテキスタイルデザインとか…。リサ・ラーソンも…。北欧のデザインはシンプルと優しさが凝縮しています。なんて脱線しましたが、ラーション家の素朴で手仕事いっぱいの生活も、そんな感じです。彼は通称「リッラ・ヒュットネース」での牧歌的な暮らしぶりを画集にして出版しました。ラーション夫妻による日々の生活を豊かに生きる暮らしの中に活きる芸術センスは、特別ではないスゥエーデンの潜在的美意識や、庶民の、工夫や手仕事による日常使いのモノの美しさを、改めて知らしめたようなものらしいく、それが現在のスウェーデン・インテリアに深く影響を与え、彼の画集や著作が、後に各国でも翻訳出版されているのだそうです。えっ?? 柳宗悦?? みたい。
ラーションの部屋をIKEAの家具インテリアで再現しているコーナーは、面白いですね。
奥さんは画家だとか。上手いです。手仕事いっぱいしながら8人も子育てして、絵もこんなに上手くて、全くもって頭が下がります。