安田靫彦(やすだゆきひこ)展

東京国立近代美術館

  • 開催期間:2016年3月23日(水)~2016年5月15日(日)
  • クリップ数:11 件
  • 感想・評価:4 件
安田靫彦(やすだゆきひこ)展 東京国立近代美術館-1
安田靫彦(やすだゆきひこ)展 東京国立近代美術館-2
安田靫彦《飛鳥の春の額田王(ぬかだのおおきみ)》 1964年 滋賀県立近代美術館蔵 [4/19~5/15展示]
安田靫彦《黄瀬川陣(きせがわのじん)》 1940-41年 重要文化財 東京国立近代美術館蔵 [全会期展示]
安田靫彦(やすだゆきひこ)展 東京国立近代美術館-1
安田靫彦(やすだゆきひこ)展 東京国立近代美術館-1

この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

「飛鳥の春の額田王(ぬかだのおおきみ)」、「黄瀬川陣(きせがわのじん)」など、歴史上の人物や場面を描いた名作の数々で知られる日本画家、安田靫彦(やすだ・ゆきひこ 1884-1978)。東京・日本橋の生まれ、日本美術院の再興に参画し、中核のひとりとして活躍しました。

「美しい線」、「澄んだ色彩」、「無駄のない構図」……。

日本画に対して誰もが抱くこのようなイメージは、すべて靫彦が作ったといっても過言ではありません。また生涯をかけて歴史画に取り組み、誰も描かなかった主題にゆるぎないかたちを与え、古典の香り豊かに表現したことも特筆されます。

東京国立近代美術館では、1976年に回顧展を開催しており、今回の展覧会はちょうど40年ぶりの開催となります。

教科書や切手で見たあの有名作品から、初公開となる作品まで、100点を超える代表作を集めて、靫彦芸術の魅力と特質に迫ります。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2016年3月23日(水)~2016年5月15日(日)
  • 会期中、展示替えあり
会場 東京国立近代美術館 Google Map
住所 東京都千代田区北の丸公園3-1
時間 10:00~17:00 (最終入場時間 16:30)
  • 金曜日は20:00(最終入館時間 19:30)
休館日 月曜日 
※5月2日は開館
観覧料 一般 1,400円(1,000円)
大学生 900円(600円)
高校生 400円(200円)
※( )内は団体は20名以上
※本展の観覧料金で入館当日に限り、同時開催の「MOMATコレクション」も観覧できます
  • ※料金は全て消費税込み
    ※中学生以下、障がい者手帳をご提示の方とその付添者(1名)は無料
    ※頼朝・義経券(観覧券2枚セット)2,500円
TEL050-5541-8600(ハローダイヤル)
URLhttp://yukihiko2016.jp/

東京国立近代美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

東京国立近代美術館 東京国立近代美術館

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

4.0

万人にオススメできる大回顧展

本展では各作品のキャプションに制作年と共に当時の年齢が併記され、その画業と生涯が併せて辿れるようになっています。このことが、明治・大正・昭和という時代背景を意識しながら作品を鑑賞するうえで、大いに役立ちました。
「安田靭彦」というと、個人的にはまず戦後の代表作の数々が思い浮びます。そこからイメージされるのは、極めて高い技量に支えられた繊細な美しい線、気品と安定感に満ちた画面構成、洗練の極みとも言うべき淡い画風、・・・といった感じでしょうか。
本展では、そうした印象に加え、私にとって幾つかの<発見>と<驚き>がありました。
順路に沿って見ていき、まず最初に驚かされたのは、画家が十代半ばにして既に高度なテクニックを身につけた“早熟の才”であったこと。
次に、我ながら意外だったのは、本展で私が気に入った作品が、画家の三十代前後から五十代半ばまでのものに集中していたことです。もちろん戦後の円熟期に発表された名作も眼に心地よいのですが、余分な描き込みを極力排して色数も控えめな明治末期~戦前期の作品を今回初めて見て、そのシンプルなスタイルにすっかり魅了されました。
さらに、『花づと』『大観先生像』『山本五十六元帥像』といった人物画、あるいは最晩年の「富士朝暾」など、歴史以外のものに題材をとった作品からは、いつもの「歴史画の大家」とは別の“表情”が垣間見え、とても新鮮に感じられました。
とにかく年齢性別を問わず誰にもオススメできる内容。ぜひぜひ近代美術館へ!

2.0

男性を描いた作品は好きです

その作風は「美しい線」「澄んだ色彩」「無駄のない構図」が特徴とのこと。 確かにそんな作品の数々でした。男性を描いた作品に特に魅力を感じました。

5.0

安田靫彦展、感想

 今回は40年ぶりの規模の大きな展覧会なので期待しておりました。私は安田先生の描く良寛和尚の絵が好きで地元の良寛記念館で何度か拝見したことがありました。普段は見ることのできない良寛に関する絵も見ることができて嬉しかったです。安田先生は良寛についても造詣が深く、時空を超えて良寛本人が目の前にいるような感覚さえ覚えました。当日は神武天皇に関する絵も展示されており、繊細かつ上品な筆致で描かれていて心に染入りました。また、桜の美しい季節に東京国立近代美術館に訪問することができて大変快い春の一日を過ごすことができました。このような素晴らしい展覧会を開催された関係者の皆様に感謝申し上げます。 

5.0

花よりアートを(安田靫彦展の感想)

国立近代美術館の展覧会は、前回の「恩地孝四郎展」も前々回の『「映像表現 '72」展、再演』も面白くなかったため、今回もあまり期待していなかったのですが、予想に反し、久しぶりに見応えのある展覧会でした。安田靫彦氏の絵画は近代美術館の常設展や山種美術館で数点を見ただけで、個人的には認知度が低い画家でしたが、本展覧会で氏の全貌が良くわかり、素晴らしい画家であることを再認識しました。
まず、よくこれだけの作品を借り集めたものだと驚きました。全国の美術館(20数ヶ所)、大学、市、寺社・宗教法人、企業、個人等から幅広く集めた100点以上の作品が展示されています。これらを制作年代順に規則正しく並べ、15才から91才までに画風の変化がよく判るように工夫されていました。
氏の作品はほとんどが歴史画なため、日本史に疎い身にとって時代的な背景が判らない絵も多かったのですが、個人的には、「黄瀬川陣」と「風神雷神図」との2点がお薦め作品です。
東京国立近代美術館では40年ぶりの回顧展とのことですが、安田靫彦氏のこの規模の展覧会は、当分開催されないと思われます。お薦め展覧会です。
なお、大混雑の「春季皇居乾通り一般公開」の帰り道に寄ったのですが、桜見物のあの大群衆はどこに消えたのでしょうか?近代美術館に立ち寄る人が少ないのが残念です。

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出展作品・関連画像IMAGES

安田靫彦《飛鳥の春の額田王(ぬかだのおおきみ)》 1964年 滋賀県立近代美術館蔵 [4/19~5/15展示]

安田靫彦《黄瀬川陣(きせがわのじん)》 1940-41年 重要文化財 東京国立近代美術館蔵 [全会期展示]

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