国立新美術館開館10周年
安藤忠雄展 ―挑戦―

国立新美術館

  • 開催期間:2017年9月27日(水)~2017年12月18日(月)
  • クリップ数:24 件
  • 感想・評価:6 件
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直島 ベネッセハウス,1992/1995年,香川県直島町 (撮影:松岡満男)
光の教会,1989年,大阪府茨木市 (撮影:松岡満男)
直島の一連のプロジェクト(香川県直島町) 模型,香川県直島町
プンタ・デラ・ドガーナ,2009年,ヴェニス/イタリア
撮影:© Palazzo Grassi SpA. Foto: ORCH, orsenigo_chemollo
表参道ヒルズ,2006年,東京都渋谷区 (撮影:松岡満男)
住吉の長屋,1976年,大阪府大阪市 (撮影:新建築社 写真部)
小篠邸,1981/1984年,兵庫県芦屋市 (撮影:新建築社 写真部)
水の教会,1988年,北海道勇払郡 (撮影:白鳥美雄)
上海保利大劇院,2014年,上海/中華人民共和国 (撮影:小川重雄)
直島 ベネッセハウス オーバル,1995年,香川県直島町 (撮影:藤塚光政)
住吉の長屋(大阪市) 模型
大淀のアトリエⅡ(大阪市) 模型
4×4の住宅(神戸市)模型
プンタ・デラ・ドガーナ(イタリア ヴェニス)模型
ポートレート,(撮影:荒木経惟)
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この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

元プロボクサー、独学で建築を学ぶ―という異色の経歴で知られる建築家 安藤忠雄(1941年-)は、1969年より「都市ゲリラ」として建築設計活動をスタートして以来、既成概念を打ち破るような斬新な建築作品を次々と世に送り出してきました。

1990年代以降はその活躍の舞台を世界に広げ、アジア・ヨーロッパ・アメリカなど各国で、意欲的な作品を実現させています。その一方でさらに、建築という枠組みを超えた環境再生や震災復興といった社会活動にも、果敢な取り組みを見せています。

本展では、この稀代の建築家が、いかに生きて、いかに創り、今またどこに向かおうとしているのか―その壮大な挑戦の軌跡と未来への展望を「原点/住まい」「光」「余白の空間」「場所を読む」「あるものを生かしてないものをつくる」「育てる」という6つのセクションに分けて紹介します。

模型やスケッチ、ドローイングなど、総計200点余りの設計資料が展示される空間デザインは、安藤忠雄自身の手によるものです。会場を訪れる人は、その空間を巡る中で建築家が歩んできた道程を追体験し、建築という文化の豊かさと、その無限の可能性を再確認することでしょう。

【アートアジェンダニュース|記者会見レポート】「命の限りに生きてやる」、エネルギッシュな生き様から探る、安藤忠雄の建築に注ぎ込まれた生命力の源。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2017年9月27日(水)~2017年12月18日(月)
会場 国立新美術館 Google Map
住所 東京都港区六本木7-22-2
時間 10:00~18:00 (最終入場時間 17:30)
  • 金曜日・土曜日は20:00まで
    ※入場は閉館の30分前まで
休館日 火曜日 
観覧料 一般 1,500円(1,300円)
大学生 1,200円(1,000円)
高校生 800円(600円)
  • ※( )内は前売・団体料金
    ※団体券は国立新美術館でのみ販売(団体券の適用は20名以上)
    ※中学生以下および障害者手帳をご持参の方(付添の方1名を含む)は入場無料
    ※11月3日(金・祝)、4日(土)、5日(日)は高校生無料観覧日(学生証の提示が必要)
    ※前売り券は、6月26日(月) ~ 9月26日(火) までの販売。ただし、国立新美術館は6月26日(月) ~ 9月25日(月) まで。
    ※会期中に当館で開催中の他の企画展および公募展のチケット、またはサントリー美術館および森美術館(あとろ割対象)で開催中の展覧会チケット(半券可)を提示された方は、本展覧会チケットを100円割引でご購入いただけます。
    ※国立美術館キャンパスメンバーズ加盟の大学等の学生・教職員は本展覧会を団体料金でご覧いただけます。
TEL050-5541-8600(ハローダイヤル)
URLhttp://www.tadao-ando.com/exhibition2017/

国立新美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

国立新美術館 国立新美術館

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

5.0

ボリューム満点です

直島での地中美術館から安藤さんに興味を持ち、訪問しました。建築に詳しくない者でも十分に楽しめ、ボリュームがとにかくあるので、じっくり回ると半日以上は余裕で楽しめると思います。

内容はテーマが大きく6つに分かれており、国立新美術館は空間が広いので多少の混雑でも展示が見やすいです。
展示は模型図や設計図の他、映像もあり飽きない内容となっています。
また、今回の目玉の展示である、「光の教会」は想像以上に美しかったのでこれを観るだけでも価値があります。自然光が差し込むのがとても美しいので、晴れている日、そして陽が高い時間に訪れるのがお勧めです。

週末のお昼頃に訪れ、並ばずに入場できましたが、会場内はそれなりに混雑していました。
会場内でベビーカーを持ち込んでご覧になっている方がおりましたが、混雑で動かすのにかなり苦労されていたのでお勧めしません。
グッズは12月上旬時点で、Tシャツは完売していました。

5.0

安藤さん本人が解説してくれました!

たまたま観に行った日が安藤さんご本人がギャラリートークをする日だったので、初めてご本人を目の前にして、作品の解説を聞くことができました。感激です。

初期の代表作の住吉の長屋のお話。

冷暖房もない構造のため、家主に寒いときはどうしたらいいですか、と問われた時には、一枚多く着ればよろしいがな、と答え、それでも寒いときはどうしたらいいですか、と問われれば、もう一枚多く着ればよろしがな、と答える。
それでも、どうしても寒いときはどうしたらいいですか、と聞かれたときは、もうあきらめなはれ、と答えたそうな。(関西弁、おかしかったらごめんなさい)

住む人にも覚悟を求める安藤建築。なかなかいいですね。

そして代表作の光の教会。

こちらもスリットをガラスで埋められるのは安藤さんは不本意だったらしいのですが、使っている人たちからすれば寒くてしょうがないから、ガラスをはめるしかない。でも会場で再現された光の教会は当初のままガラスなし!

北風がピューピュー吹き込んできて、良かったです。

THANKS!をクリックしたユーザー
Audreyさん

5.0

安藤忠雄展 プレゼンテーションの極意

チケットを頂戴して、10/26(木)午後に訪問。
先週の土曜は入場口に行列があったが、木曜午後は幸い並ばずに入れた。
しかしそれなりの入りである。
しかも通常の美術展と異なり、入館者のプロフィールが異なる。
美術展を鑑賞しに来る人たちとは違った方々、特に建築関係の業者さんたちや
建築を勉強中の学生さん、デザイナー、設計業者さんたち・・・
熱心に観られていた。

他の方も記載されているので「光の教会」の感想は省くが、8月に聴講した
講演会でも述べられていたが、実物の2倍のコストの7千万円を要したそうだ。

中央の大展示場には、更に規模の大きな建築の実績がプレゼンテーションされていた。
安藤忠雄は日本だけでなく、欧米や中国など海外での建築をも手掛けてきた。
美術館やホールなど、公けの建築は必ずコンペである。
応募者は、様々な設計資料や建築模型を持ち込み、それらについて自らの設計
理念、建築コンセプトをプレゼンテーションする。
今回もこの大きな展示室で様々な手法を駆使してプレゼンされている。
設計図や見取り図、そして建築模型はもちろん壁面にビデオを繰返し映写して、
建物についての考え方、理念、建築の途中経過、そして周囲との景観までをも
映し出している。
建築のコンセプトをいかに的確に使えるか、というまさしく画家や彫刻家が
作品をもって行う「表現」「主張」といったものがしっかりと具現化されており、企画展そのものが作品である、と強く感じた。

伝えたい人たちに適切に分かり易く、自らの主張、コンセプトを伝え浸透させること。

安藤氏の建築の実績は、そういう理念の伝達を形にしてきた変遷であった、と感じた。

そして安藤の挑戦はまだまだ続いていく。
ぶれないコンセプトと継続する意思。
この計り知れないエネルギーを会場で存分に頂いて、企画展を通じて新たな意欲を
掻き立てられたのは私ひとりではあるまい。

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korinsanさん

4.0

壮大なスケールの展示は安藤氏の真骨頂

観覧券を頂き、拝見してきました。金曜日の昼過ぎに訪問したものの、非常に盛況で休日かのような混雑ぶりでした。運良く本人によるギャラリートークを聞くことが出来ました。ギャリートーク2回含め4時間の滞在でした。
有料の建築家の個展自体非常に珍しく、原寸大の光の教会の他に模型や作図、これまでの建築物の案内などが展示されていました。作図などは他の建築事務所と比べても、制作自体に相当の時間がかかっているとのことでした。
肩書きを見て仕事を依頼する日本社会で、独学で建築家となり大成している安藤氏はすごいとしか言いようがないです。ギャラリートークでは今の若い人は本人が頑張りさえすればどうにでもなる時代と仰っていました。また、模型だけ見せても仕方がなく、人が話さないと仕方がないとも仰っていました。
2009年、2014年に癌になり、膵臓や胆管など5つの臓器を全摘出したにもかかわらず、76歳の今も変わらず世界を飛び回っております。オスカーニーマイヤーのように100歳を超えても現役を続けて欲しいと期待せずにはいられません。
これだけの壮大なスケールでの建築家の個展は貴重です。

THANKS!をクリックしたユーザー
shin3710さん

5.0

「安藤忠雄展」を鑑賞して来ました! 

9月30日に国立新美術館で開催中の「安藤忠雄展」に行って来ました。
会場にはどんな人たちが来場しているのかと興味津々でしたが、意外にも年配のご夫婦、若いカップル、学生、お一人での若い女性、中国人の家族連れが多かった様に見受けられました。
展示数は89点もあり、その殆どがミニチュア模型とタブレットによる映像解説で丁寧な説明が成されていました。

中でも極めつけは、会場奥の屋外に展示されていた実物大でホンモノそっくりの「光の教会」でした。この建物の中に入ると、外部から差す十字の光が眩く、何とも幻想的な気分になりました。
また、会場の後半にはヴェニスの先端部に位置する「プンタ・デラ・ドガーナ」と「ブルス・ドゥ・コメルス」の1/30の精密な模型と、大型スクリーンによる工事の状況が上映されていました。水の都ヴェニスだけに、生コンクリートも船で運び、船側から充填している光景が写し出され、観る側も和やかな気分になります。
昨年鑑賞したアサヒビールの大山崎山荘美術館の設計も安藤氏が担当しており、何か懐かしい気分に浸りました。

写真撮影は屋外の「光の教会」と屋内の「直島プロジェクト」の模型のみ撮影が出来ます。

この展覧会の図録は老若男女を問わず、ミュージアムショップで飛ぶように売れていました。その理由は図録には全て、安藤さんの図案の一部とサインが入っていたからの様です。図案は色違いで何種類かありますので、お好みを選ぶと良いですね。私は薄いグリーンの図案と青いサインの入った図録を購入しました。

THANKS!をクリックしたユーザー
shin3710さん

4.0

模型が沢山

安藤忠雄、独学で建築を学んだ訳で、建築界では非主流派、国の建造物の設計を任されるなどということはない。
しかし、逆に親しみがある。
初期の、「住吉の長屋」では、寒いという施工主に「我慢しろ」とか「施工主の体力にかかっている」とかいう。
「光の教会」では、ちょうど、バブル全盛期で、予算がない。屋根を付ける予算がない。などという。
本人の肉声の入った音声ガイドは面白い。
しかし、庶民派だからこその温かみは素晴らしい。
最近は、大阪の桜、瀬戸内や東京湾の浄化などと環境問題にも取り組んでおられる。建築と環境の融合〜これからの活躍に期待します。

THANKS!をクリックしたユーザー
shin3710さん

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出展作品・関連画像IMAGES

直島 ベネッセハウス,1992/1995年,香川県直島町 (撮影:松岡満男)

光の教会,1989年,大阪府茨木市 (撮影:松岡満男)

直島の一連のプロジェクト(香川県直島町) 模型,香川県直島町

プンタ・デラ・ドガーナ,2009年,ヴェニス/イタリア
撮影:© Palazzo Grassi SpA. Foto: ORCH, orsenigo_chemollo

表参道ヒルズ,2006年,東京都渋谷区 (撮影:松岡満男)

住吉の長屋,1976年,大阪府大阪市 (撮影:新建築社 写真部)

小篠邸,1981/1984年,兵庫県芦屋市 (撮影:新建築社 写真部)

水の教会,1988年,北海道勇払郡 (撮影:白鳥美雄)

上海保利大劇院,2014年,上海/中華人民共和国 (撮影:小川重雄)

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