闇へ研ぐ -青木千絵の造形と漆-

岐阜現代美術館

  • 開催期間:2025年10月4日(土)~2025年11月29日(土)
  • クリップ数:4 件
  • 感想・評価:1 件
闇へ研ぐ -青木千絵の造形と漆- 岐阜現代美術館-1
闇へ研ぐ -青木千絵の造形と漆- 岐阜現代美術館-1

この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

準備の過程で口にした青木千絵の言葉から着想を得て「闇へ研ぐ」を表題とした本展は、漆を用いた青木の造形をこれまでの軌跡を辿りながら展示します。

漆を一層塗る度に「研ぐ」という地道で静かな反復作業は、作品をかたちづくる技術的な工程であると同時に、青木にとって自身の内面と深く向き合うための時間でもあります。岐阜で生まれ育ち、現在は金沢美術工芸大学にて教鞭を執りながら制作を続ける青木は、造形を丹念に練り上げ、そして一貫して漆という素材を用いて表現し続けてきました。闇に身を沈めながらも、その奥にある光を探るように制作を重ねる-「閣へ研ぐ」は、青木の姿勢そのものです。また、本展の準備にあたっては、同大学芸術学専攻の准教授である金島隆弘が企画監修に入り、その学生たちと協働しながら、青木を調査研究の対象としたアーカイブに取り組みました。スタジオ訪問やインタビュー、展示準備などを通して、作家の制作や思考の背景を丁寧に紐解いていく試みも、本展のもう一つの見どころです。幼少期の記憶が深く刻まれた岐阜という地で作品を展示することは、青木にとっても自身の漆による造形と改めて対峙し直す機会にもなりました。全国の美術館が所蔵する過去作に近作を加えた計5点の造形からは、青木が漆と共に生きた表現そのものがみえてきます。

◆ 青木千絵(あおきちえ)
漆を用いた造形表現を通して、人間の内面や存在の深層に迫る作品を制作する。身体と抽象形態が融合した独自のフォルムに、奥行きのある艶やかな漆の質感が重なり、言葉にならない感覚や感情を静かに浮かび上がらせる。主な展覧会に『Hard Bodies: Contemporary Japanese Lacquer Sculpture』(ミネアポリス美術館、2017)、『六本木クロッシング2022展:往来オーライ!』(森美術館、2022)など。金沢美術工芸大学、ミネアポリス美術館、徳島県立近代美術館、兵庫県立美術館、金沢21世紀美術館、国立工芸館、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館などが作品を収蔵する。1981年阜県生まれ。2000年岐阜県立加納高等学校美術科卒業。2010年金沢美術工芸大学大学院工芸研究科博士後期課程修了。博士(芸術)。現在、金沢美術工芸大学工芸科漆・木工コース准教授。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2025年10月4日(土)~2025年11月29日(土)
会場 岐阜現代美術館 Google Map
住所 岐阜県関市桃紅大地1番地(鍋屋バイテック会社 関工園内)
時間 9:30~17:00
休館日 第2・4土曜日、日祝日
観覧料 無料
TEL0575-23-1210
URLhttps://www.gi-co-ma.or.jp/exhibitions/chie-aoki/

岐阜現代美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

岐阜現代美術館 岐阜現代美術館

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

5.0

足だけ造形の意味を知る。

青木千絵さんの作品はこれまで、兵庫県立美術館(BODY 17-1)や徳島県立近代美術館(BODY 08-1:国内美術館初収蔵、今回の個展で初めて徳島を出たとの事)で見たことがあり、とても印象的で一度見たら忘れならない作品です。人を表現していると思われますが、顔や腕はなく、胴体がねば~る君のようにながく、最後にとてもリアルな足が空を浮いている。全体が黒く輝いている、それも綺麗と感じる要素でした。
今回、青木千絵さんのお話を直接聞くアーティストトークがあることを知り、これは絶対に行きたいと計画、雨の中でしたが、行って良かったです。
本作品が生まれる背景を知るということは、青木千絵さんがこれまで歩んできた人生を知るということであり、青木千絵さんの心の中から生まれてきた作品であることを知りました。その認識で改めて作品を見ますと、漆の黒が心の暗闇を表わし、作品制作の中で、8割が研ぐという行為で、その工程が青木千絵さん自身にとって自分を見つめる、心の対話であり、研ぎで輝く漆は希望であると、とても印象的な言葉でした。また、「殻に包まれたい」幼少期から現在まで、心の通底に流れるテーマであるとおっしゃっていました。心の表現として、顔や手のように多くを語ることのない、足が自分にはマッチしているとの解説に、悩みの中にいるときも歩みを止めない静かなる情熱を感じ、感動しました。今回の対談の内容も含め、現在作成中の図録も11月に届くのが楽しみです。
中谷ミチコさんに続き、青木千絵さんも最高でした。最近、若手女性彫刻家、造形作家が熱く、今後も大注目です。

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さいさん、黒豆さん、アバウトさん、morinousagisanさん

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