山崎隆夫 その行路
―ある画家/広告制作者の独白

芦屋市立美術博物館

  • 開催期間:2025年9月20日(土)~2025年11月16日(日)
  • クリップ数:11 件
  • 感想・評価:4 件
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山崎隆夫《卓上の電話》 1937年 油彩、カンヴァス 芦屋市立美術博物館蔵
山崎隆夫《花と影の静物》 1938年 油彩、カンヴァス 芦屋市立美術博物館蔵
山崎隆夫《卓上の弁証法》 1957年 油彩、カンヴァス 芦屋市立美術博物館蔵
山崎隆夫《楷書富士図(紅・白)》 1976年 油彩、カンヴァス 芦屋市立美術博物館蔵
山崎隆夫《山下雷電》1987年 油彩、板 茅ヶ崎市美術館蔵
山崎隆夫《大池寺刈込庭》1989年 油彩、カンヴァス、コラージュ 芦屋市立美術博物館蔵
トリスウイスキー広告「人間らしくやりたいナ」1961年 株式会社寿屋(絵:柳原良平、コピー:開高健)
サン・アド草創期の面々 1967年(「ある会合 月曜日の企画会」『サンデー毎日』1967年4月30日号、p.67より。
前列左:開高健、右:矢口純。中列左:山崎隆夫、右:坂根進。後列左:柳原良平、右:山口瞳)
『洋酒天国』第15号 洋酒天国社(株式会社寿屋) 1957年7月25日 (表紙:山崎隆夫)
トリスウイスキーのマスコット アンクルトリス(絵:柳原良平)
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この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

本展は、国画会を中心に活躍した洋画家でありながら、寿屋(現・サントリーホールディングス株式会社)などで広告の仕事にも手腕を発揮した、山崎隆夫(やまざきたかお 1905-1991)に焦点をあてる展覧会です。

大阪に生まれた山崎隆夫は幼少期より神戸に暮らし、画家を目指しつつも神戸高等商業学校(現・神戸大学)に入学します。在学中、後に版画家となる同窓の前田藤四郎、画家の井上覺造らと美術グループ・青猫社を結成し、同時に芦屋在住の洋画家・小出楢重に師事、阪神間モダニズムのただ中で洋画を学びます。卒業後は三和銀行に勤めながら、1931年に小出が没すると画家の林重義に学び、独立美術協会展や文展への出品を重ね、1943年に国画会会員となります。戦後は芦屋市美術協会の結成や現代美術懇談会(ゲンビ)などにも参加しながら洋画家として活躍しました。

そのようななか銀行員としての山崎は、彼の画壇での活躍に注目した頭取によって三和銀行の広報担当に抜擢されます。各銀行が広報を強化した戦後の時代、独自の美意識を軸に山崎は、菅井汲、吉原治良ら芸術家仲間やアルバイトに来ていた柳原良平によるイラスト、人気女優のポートレイトを採用して数々の広告を制作します。このような山崎の仕事は評判を呼び、1954 年に山崎は寿屋専務・佐治敬三に招かれ、柳原を伴って寿屋へ入社、宣伝部長に就任しました。同年に入社していたコピーライターで作家の開高健のほか、アートディレクターの坂根進、写真家の杉木直也ら自ら集めた宣伝部メンバーを山崎は「ほん機嫌よう遊びなはれ」という掛け声のもとで率いて、トリスウイスキーの広告やPR 誌『洋酒天国』の発行といった広告活動を展開しました。当時の日本人には馴染みの薄かった洋酒文化を、モダンな楽しみとして普及させようとする山崎の仕事が、寿屋独自の宣伝スタイルを築いていくのでした。

1964年には株式会社サン・アドを創立し社長に就任。晩年は1962年に居を構えた神奈川県茅ヶ崎市にて、1991年に逝去するまで意欲的に絵画制作を続けました。山崎の生誕120年の節目に開催する本展は、彼の仕事の全貌を「絵画」「広告」の双方向から展観する初の機会です。阪神間モダニズムから戦後へと至る、山崎が生きた時代背景を踏まえつつ彼の仕事を通観することで、絵画と広告という異なる領域で確かな実績を残しえた稀有な存在である山崎の思考と美意識に迫り、その功績を再検証する試みです。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2025年9月20日(土)~2025年11月16日(日)
会場 芦屋市立美術博物館 Google Map
住所 兵庫県芦屋市伊勢町12-25
時間 10:00~17:00 (最終入場時間 16:30)
休館日 月曜日、10月14日(火)、11月4日(火)
※ただし10月13日(月・祝)、11月3日(月・祝)は開館
観覧料 一般 1,000円(800円)
大高生 700円(560円)
中学生以下 無料
  • ※( )内は20名以上の団体料金
    ※ 高齢者(65歳以上)および身体障がい者手帳・精神障がい者保健福祉手帳・療育手帳をお持ちの方とその介護者の方は各当日料金の半額
    ※11月8日(土)、9日(日)は関西文化の日として観覧無料(両日とも「ART MARKET あしやつくるば」を開催)
TEL0797385432
URLhttps://ashiya-museum.jp/

芦屋市立美術博物館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

芦屋市立美術博物館 芦屋市立美術博物館

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

4.0

「浪曲ウエスタン」に、してやられたり

館内に一歩入ると、昔のCMの音が聞こえてくる。その中に浪曲、浪花節のしゃがれ声が朗々と響いている。何事かと思い、ついつい画面に見入ってしまう。声の主が知りたくてキャプションを見るが老眼で判然としない。ようやく解読してみると、前田勝之助という東京演芸協会所属の浪曲師であった。
 美術館の前に併設されている小出楢重のアトリエを譲り受け保存していたのが山崎氏だったとは、この展覧会の開催まで知らずにいた。トリスのCMのいくつかは記憶にあり、広告業界の人だとばかり思っていたのだが、画業と二足の草鞋を履いていたことも恥ずかしながら知らなかった。文筆も多い。
 絵画だけでなく広告資料を多く含む展覧会で、資料の所蔵を一覧表であらためてみると、大阪市立中央図書館の所蔵品がかなりの数出展されていた。
 公共図書館の資料保存の役割について、改めて考えさせられる。これから、図書館というところは、どうなっていくのだろうか。博物館・美術館・図書館、それぞれの役割があるだろうが、協力・協働すべきところも多いような気がした。残すところ会期も僅かな時に滑り込みセーフ。

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Audreyさん、アバウトさん、morinousagisanさん

4.0

兼業のエネルギーに圧倒された

山崎隆夫さんというと私の中ではサントリーのイメージで、銀行から始まり寿屋(後にサントリー)そして広告会社の社長まで何十年も会社勤めをしながら絵も描き続けておられたことを初めて知り、仕事と絵を両方とも続けられたそのエネルギーに圧倒された。
 師事したのが小出楢重で、彼の死後そのアトリエを山崎が使ったこと。また今回展覧会が開かれた芦屋市立美術博物館の設立にも寄与しアトリエを移築したこと。それにより私たちは小出ー山崎のアトリエを今も見ることができる。
 仕事をしながらの頃の絵もよいが、退職して絵に専念するようになったら、仕事の分のエネルギーも絵に増幅されたようで、晩年の「燃え上がる雲」から気がほとばしってくるのを感じた展覧会だった。
 

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Ctenolepisma villosaさん、karachanさん、morinousagisanさん、ぷーながさん

4.0

きげんよう 遊べ 遊べ

良いコピーいや このスローガンが寿屋 サントリー広告の神髄 それが山崎隆夫さん
そのイメージで展覧会に行くと 山崎さんの作品 これまた良い クール 水色が印象的 心が静かになる ハンマースホイを思い出しました
2つのランプの作品 絵に合わせ額にも落ち着いた紺色と灰色 これが今回のお気に入り

寿屋サントリー社の資料も多く楽しかったです サントリービールの昔のラベル カッコ良い

今宵も きげんよく 乾杯だ

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Ctenolepisma villosaさん、ぷーながさん、morinousagisanさん、アバウトさん

4.0

骨太の絵描きさんでした

知識が無いので、山崎隆夫という画家がどのように位置付けられているのかはわからないが、おそらくそんなに有名では無いのでは。自分も目当ては広告関連の展示で行ったのだけど、いざ観てみるととても骨太な絵描きさんでした。
小出楢重の薫陶を受け、広告業との二足のわらじながらもずっと描き続け、吉原治良との出会いで時に抽象の世界にも泳ぎつつも、静物画と風景画を骨太な画風で描き続けた方のようです。
開戦前の暗い時代にも(灯火管制のせいで陰影は強くなるも)戦争そのものは感じさせず、自分が描きたい画題を追い続け、芸術を探求された方のようにお見受けしました。
静物画も良かったけど、後年の富士山シリーズも印象的。中でも「楷書・行書」の連作は良かった。抽象画の経験からか、吹っ切れたようなデフォルメが素敵だった。

それにつけても柳原良平のイラストの垢抜け感は素晴らしいですね。

芦屋市立美術博物館には復元された小出楢重のアトリエ=山崎隆夫のアトリエがあり、その師弟愛にも触れることができる。
そして中之島で開催中の小出楢重展がもっと楽しみになった。行かねば。

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Ctenolepisma villosaさん、アバウトさん、morinousagisanさん

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サン・アド草創期の面々 1967年(「ある会合 月曜日の企画会」『サンデー毎日』1967年4月30日号、p.67より。
前列左:開高健、右:矢口純。中列左:山崎隆夫、右:坂根進。後列左:柳原良平、右:山口瞳)

『洋酒天国』第15号 洋酒天国社(株式会社寿屋) 1957年7月25日 (表紙:山崎隆夫)

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