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複雑な心の機微を鎧という殻に包み込む「鎧人間」 せつなくて愛おしい。
鎧兜をモチーフに、文明社会での人間の悲哀や歓喜、好奇心などをユーモラスに表現する作品を制作する野口哲哉氏。私の野口作品との出会いは2022年夏、銀座のポーラアネックスで「this is not a samurai」と、蔦屋書店GINZA ATRIUMでも「野口哲哉展 -armored space-」が催され、無料でもあり何か面白そうと、出かけました (ポーラアネックスでは2018年にも「~中世より愛をこめて~ From Medieval with Love」が催されていたそうですが、その時は知りませんでした)。今回は自然とアートが調和する野外美術館「箱根彫刻の森」でということで、ススキや紅葉のシーズンにも重なり、楽しみに出かけました。新作を含めた立体や平面など約75点と、結構多くの作品が展示されていて、新作映像作品やクロストークも含め、かなり見応えはあるのです。が、場所が美術館でもあり、銀座の時の様に1点1点を間近で見られないものもあり、そのことが若干残念でした。集合展示が生むストーリーなるものは、私にはちょっと分からなくて。それでも、精緻でリアルで悲し気でユーモラスな、野口哲哉氏の「鎧人間」の世界、沢山楽しませて頂きました。壁に囲まれた銀座とは対照的に、大きなウインドーから美術館の庭園の緑を借景に、また全然違った感覚で、特に新作でメインビジュアルの《floating man》など、無敵のモビルスーツを纏って新たな力を得たような、男のワクワク感がストレートに感じられました。鎧人間はたった一人でも、日本を、世界を、地球を、宇宙を、何か変えていけるのでは?
平日午後、とても空いていました。銀座の時と違って、撮影は不可でした。
箱根は秋の良い季節になりました。









