4.0
「愛撫」の展開が気になる。
「予感」についての詳細はわからないが、向かって左から一面と二面(真ん中)とすると、〇がつながった生き物が壁にへばりついていて(一面)、それを黒い目のような生き物が見ている(2面)という、この2つのモチーフが、同じフロアにあった「愛撫」という作品に展開が見て取れる。「予感」はこのHP上に公開されたビジュアルをご覧ください。ただどちらが先に描かれたかはわかりません。
「愛撫」のモチーフに似た絵が隣の展示室に何枚もあって、まるで書道のような、細い線で表された人物が、太い線がとぐろを巻いたような悪魔的な何かに、迫られているとうか襲われているというか、そういう展開の絵が数点展示されていた。
それが「めぐりあい」(1965年)の木版画では似たシルエットのモチーフでありながら、対等に向かい合って上方に上っていくように見える。この作品は落ち着いた雰囲気で、太郎の作品と言われないとわからないかも。
「愛」という彫刻作品も出ていますが、こちらも力強いトゲトゲを持ったものと丸いおとなしいものとが向かいあっている。
岡本太郎の愛や男女についての、あるいは人と人とのつながりに関しての思考が存分に表れている気がして、とても興味をそそられました。
今までこういうことをあえて考えないようにしてきたのですが、今回ばかりは企画者の「これを見せたい!」という意思が感じられて、とても新鮮な目で鑑賞させて頂きました。
太郎、やっぱりいいですね~!かっこいい!次回も楽しみにしています。