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石川県立能楽堂の「能楽新世界 デジタル掛軸」

「能楽新世界 デジタル掛軸」

長谷川章氏(デジタルアーティスト)による「デジタル掛軸」が石川県立能楽堂で開催された。建築物に光を投影し“アート”を作り出す「デジタル掛け軸」なるプロジェクトを長谷川氏は長年続けられている。

今回は、石川県立能楽堂がその舞台となった。題して「能楽新世界 デジタル掛軸」。画像のように、「デジタルアート」を能楽堂に投影する。映像は、1分ぐらいで変化してゆく。この能舞台で「舞囃子」と「能 黒塚」を行った。超満員の客席は、どのような反応だったのだろうか。実に興味深いところである。私は、光の変化に気を取られ、能に集中できず、内容が頭に入ってこない点がとても問題であると思った。また、白い装束や頭(かしら = 毛)は光があたるとハレーションをおこし、とても見ずらい…等々、いくら探しても良い点が思い浮かばない。「能楽堂ジャック」とも言うべきこの企画、画像として「能楽堂の新しい姿」を見ると、惹きつけられるものがないわけでもないが、公演内容の評価としては厳しいものがあろう。「誰のためのアートか」という点において、特に考えさせられる時間となった。


プロフィール

moca
日本画、明治期の油絵、茶道具、工芸…展覧会から教わることがとても多く、展覧会には極力出向くようにしている。
子どもの頃、母に連れられて「モナ・リザ」展を見たことがある。どうしても私を連れて行きたかった母は学校を休ませて連れて行き…展覧会の中で、「モナ・リザ」の絵よりも、大勢の大人が絵を囲み、絵に見入る姿がとても印象に残っている。いつのまにか私も絵を囲み絵に見入る大人の一人になってしまっているようだ。
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