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異端の奇才――ビアズリー展

異端の奇才――ビアズリー展

三菱一号館美術館|東京都

開催期間:

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ビアズリーの妖しくも美しい世界に浸ることができる素晴らしい展覧会

友人に誘われて、ビアズリー展を鑑賞してきました。
ビアズリーという画家について多くを知らないものの、あの有名なサロメの挿絵がみられるならと思い軽い気持ちで伺ったのですが、あまりにも素晴らしい展示内容でじっくり鑑賞していたら3時間ほどかかってしまいました。

ビアズリーの描く緻密で流麗な線描と、ジャポニズムの影響を受けた大胆な構図が織りなす作品の数々はどれも洗練された美しさがあり、妖しく退廃美あふれるモノクロームの世界にすっかり魅了されました。
また、経済的に恵まれておらず働きながら絵を学び、日中働いたあと夜中にろうそくの光を頼りに挿絵の仕事をしていたこと、オスカー・ワイルドへの疑惑の余波で仕事や社会的地位を失ったこと、そして肺結核に苦しんだことなど多くの困難な状況に置かれながらも己の芸術を貫く彼自身の姿にも深く感動しました。
オスカー・ワイルドはビアズリーの作風を嫌っておりギュスターブ・モローやチャールズ・リケッツといった崇高な清廉さのある作風を好んでいたということで両者の作品も紹介されていたのですが、それらを鑑賞するとよりビアズリーの蠱惑的な作風の異端さが際立つように感じられました。この時代の人々も賛否がありながらもビアズリーの創る新しい作品世界に魅了されたのではないかと想像しました。

ビアズリーに影響を与えた孔雀の間やジャポニズムについても詳しく紹介されていて、アングロジャパニーズ様式やサミュエル・ビングの日本美術を紹介した本など欧州におけるジャポニズムの発展を学ぶことができたのも個人的に大きく心に残りました。

三菱一号館美術館の建物自体も素晴らしく、ビアズリーと同時代の建築様式が用いられていて感慨深く建物も鑑賞しました。今回初めて訪問したのですが、良い機会に伺うことができたと思います。

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