大正・昭和のモダニスト 蕗谷虹児展
平塚市美術館|神奈川県
開催期間: ~
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大正文化を代表する芸術家の一人
彼の作品は大正・昭和のレトロモダンな雰囲気が色濃く反映されているところが素晴らしく、特に少女たちの凛としたまなざしが印象的で、それまでの日本の封建的な時代から、開かれた新しい時代へと移り変わっていくエネルギーを感じました。シャープな線で形作られるフォルムや、繊細な描き込みに心を奪われました。 初期の作品には若々しい勢いとエネルギーを感じ、パリで芸術を学び活躍した後の時代の作品からは繊細でメランコリックな印象を覚え、どの時代の作品もそれぞれに素敵だと感じました。 少しビアズリーの作品のようなアールデコ的な雰囲気やダークな魅力も感じて、そういったところも個人的に感動したところでした。 彼の作品が後のアニメ・マンガ文化に多大な影響を与えたことは言うまでもなく、こんにちの日本のカルチャーの礎を築いた偉大な芸術家としてもっと世界に名前を知られるべきだと思いました。 彼の描くモダンでスタイリッシュな女性像は、当時の少女たちの憧れを反映していて、新しい時代の美的感覚をけん引していく蕗谷虹児の力強さを感じました。 明治・大正・昭和という激動の時代を人気作家として生き抜いたことに加え、その人生も幼少期から波瀾万丈。詩の才能もあり、努力家で多くの逸話にあふれた人物。彼自身の魅力が作品に深みを与えていることは想像に難くなく、蕗谷虹児本人にも強い興味を覚えました。 大正ロマンという言葉に代表されるように、この時代独特の空気感… 西洋の美意識と日本の美意識の混ざり合う感じが好きなので、その時代を代表する芸術家の一人である蕗谷虹児の作品を見ることができてよかったです。