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春陽会誕生100年 それぞれの闘い 岸田劉生、中川一政から岡鹿之助へ

春陽会誕生100年 それぞれの闘い 岸田劉生、中川一政から岡鹿之助へ

東京ステーションギャラリー|東京都

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明治〜大正期の洋画界は、岸田劉生と岡鹿之助の二人勝ちですね。

展覧会では、岸田劉生が春陽会に所属時の作品11点を出品。
「木村荘八、萬鐵五郎、前田藤四郎、岡鹿之助」作品も充実。
ステーションギャラリーの展覧会は、毎回見応え抜群。
この展覧会では、チラシを二種類制作しているが、二種類とも「岡鹿之助作品」を使用しているところに驚いた。

第一回春陽会は、大正12年(1923)5月に上野府立美術館で開催される。
梅原龍之介の推薦により、草土会から岸田劉生、木村荘八、椿貞雄、中川一政が創立の客員として参加する。しかし、劉生は、第三回の春陽会を終えて退会。退会に至った経緯の詳細はふれられていないが、劉生が日本の古典美に傾倒していること、独自の芸術的価値観で絵画を発表し、感化された画家が多出したことにも要因があるという。
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小林徳三郎《鰯》c.1925、油彩、カンヴァス、碧南市藤井達吉現代美術館:かわいくて優しい絵。
岸田劉生《芝居絵(大安寺堤)》1923、油彩、板、京都国立近代美術館:劉生が描くとどうしてこんなに魅力的なのか。
岸田劉生《麗子弾絃図》1923、油彩、カンヴァス、京都国立近代美術館:麗子は地歌《黒髪》を弾いている!
岸田劉生《白狗図》1923、絹本着色、福島県立美術館(河野保雄コレクション):犬も花を持っている!第一回春陽会展出品作品。
岸田劉生《竹籠含春》1923、油彩、カンヴァス、個人蔵:二種類あるチケットのうちの一つ。タイトルの「竹籠に含まれた春」という活字から素敵。第一回春陽会展出品作品。

岸田劉生《少年肖像(村上巌氏十七歳) 》1925、油彩、カンヴァス、宇都宮美術館:劉生の描く肖像画が大好き。
岸田劉生《近藤医学博士之像》1925、油彩、カンヴァス、神奈川県立近代美術館:お花持ってる肖像画を一同に展示してほしい…
岸田劉生《寒山拾得》1925、紙本墨画、京都国立近代美術館:もはや、麗子にしか見えない。

木村荘八《お七櫓に登る》1924、油彩、板、宮城県美術館:櫓に登るお七。第二回春陽会展出品作品。
小穴隆一《黄色い着物》c.1920、油彩、カンヴァス、個人蔵(小杉放菴記念日光美術館寄託):三味線の絃を張り替える女性。

河野通勢《琴棋書画之図》1923、油彩、板、碧南市藤井達吉現代美術館:琴は中国人、棋は2人の西アジア人、書は日本人…という構成でオリエンタルな雰囲気。
河野通勢《芝居図》1923、油彩、カンヴァス、府中市美術館:新富座?舞台は春の吉原(曽我綉侠御所染ぽい)。描かれていない花道は花魁道中か?
椿貞雄《冬瓜図》1925、油彩、カンヴァス、豊橋市美術博物館:第四回春陽会展出品作品。
萬鐵五郎 《魚を運ぶ人》1919-27、紙本墨画、岩手県立美術館:理屈なしに最高。
萬鐵五郎《荒れ模様》1923、油彩、カンヴァス、練馬区立美術館 :第一回春陽会展出品作品。
萬鐵五郎《宙腰の人》1924、油彩、カンヴァス、平塚市美術館:萬さんは天才ですね。第三回春陽会展出品作品。
萬鐵五郎《羅布かづく人》1925、油彩、カンヴァス、岩手県立美術館:第三回春陽会展出品作品。
萬鐵五郎《裸婦(ほお杖の人)》1926、油彩、カンヴァス 、東京国立近代美術館:第四回春陽会展出品作品。
木村荘八《パンの会》1928、油彩、カンヴァス、岐阜県美術館寄託:ビアホールで男性客が三味線を弾く。
木村荘八《私のラバさん》1934、油彩、カンヴァス、愛知県美術館:舞台は場面転換中か、幕を背に芝居。
木村荘八《川岸夜(明治一代女》c.1936 絹本着色、東京ステーションギャラリー:雪の中の殺し。
木村荘八《一の酉》1950、油彩、カンヴァス、東京ステーションギャラリー:大鳥神社の熊手。
倉田三郎《春陽会構図》1937、油彩、カンヴァス、たましん地域文化財団:木村荘八を取り囲むような配置。荘八と石井鶴三、今関啓二が話している。
石井鶴三《吉川英治著「宮本武蔵」》1938-39、墨、紙、茨城県近代美術館:武蔵が弱そうで、頼りなさげで…
木村荘八《永井荷風著「濹東綺譚」》1937、東京国立近代美術館:荘八作品を照合しながら「濹東綺譚」を読み返したい。
前田藤四郎《装飾窓》1931、リノカット、紙、大阪中之島美術館:色彩がとっても素敵。
前田藤四郎《ラグビー》1936、リノカット、写真凸版、 紙 、大阪中之島美術館
前田藤四郎《紅型》1939、リノカット、紙、大阪中之島美術館
岡鹿之助《魚》1939、油彩、カンヴァス、横須賀美術館
岡鹿之助《窓》1949、油彩、カンヴァス、愛知県美術館
岡鹿之助《観測所》1951、油彩、カンヴァス、静岡県立美術館
岡鹿之助《山麓》1957、油彩、カンヴァス、京都国立近代美術館
岡鹿之助《群落(A)》1962、油彩、カンヴァス、東京国立近代美術館
岡鹿之助《段丘》1978、油彩、カンヴァス、個人蔵(群馬県立近代美術館寄託)

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