2022年コレクション展Ⅰ「た・び・て・ん」 小企画 生誕100年 元永定正展 -伊賀上野から神戸、そしてニューヨークへ-
兵庫県立美術館|兵庫県
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コーヒー1杯分でいくアートの旅へ
毎回このコレクション展を楽しみにしている。コーヒー1杯分のチケットで小一時間ほどアートの旅に出かけられる穴場スポットなのだ。こちらのコレクション展では、年に2回テーマを設け、コレクションの中から作品をテーマに合わせた展示がされている。
今回は「た・び・て・ん」と「元永定正展」を合わせて5つのパートに分かれている(広い展示室なので、入る前に休憩しておくと◎)。
新鮮だったのは、1階と2階の常設展示室が一つのテーマで繋がっていたことだ。金山平三と小磯良平の作品も今回は旅をテーマに展示されているのだ。1階から入って、2階まで続いているのでお見逃しなきように。
さて、今回のテーマは「旅」だ。「しばらくどこにもいってないなぁ。」と思いつつ、展示室へ。展示室へ入ってすぐに林勇気の映像作品が目前に広がり、一瞬で異世界へ連れて行かれる…
そして改めて「いい!」と感じたのは川瀬巴水の版画作品だ。江戸から明治時代の版画作品を観た後に川瀬の作品を見ると、その写実的表現の違いがよくわかる。作品の前に立つとその場にいて風が吹いているのを、その水辺の空気さえも感じることができる。決して大きくない作品だが、その存在感は心の中にまで入って来る。
他にも画家時代の横尾忠則の作品。日本の風景を描いているがなぜかユートピア感がたっぷり。ぜひ、いろんな作品と出会ってアートの旅を楽しんでほしい。