鑑賞レポート一覧

ポップ・アート 時代を変えた4人

ポップ・アート 時代を変えた4人

北九州市立美術館|福岡県

開催期間:

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FAB4知ってるかたも知らないかたも

USAポップアートの巨匠4人の展覧会です。昨秋に福島県美で始まり、少し間を置いて北九州市美へと巡回して来ました。
この後は、山梨、富山、三重の各県立美術館へと巡回します。

初めに一言、タイトルにある「FAB4」ってどういう意味?
FABなんて単語は初めて聞いたので、調べたらfabulousの略なんですと。さらに、FAB4となるとビートルズの愛称だと。
ビートルズを聴き始めてから半世紀以上、こんな略称全然知らなんだ。
で、それをタイトルに借用したのが当展だとのこと。
FABもFAB4も知らんけど、ウォーホル、リキテンスタイン、ジョーンズ、ラウシェンバーグは知っとる。

展示構成は、4人の個別パートと集合パート、さらにはプラスアルファの4人の作家(ジム・ダイン、ジェームズ・ローゼンクイスト、ロバート・インディアナ、トム・ウェッセルマン)の作品も挿入されて、60年代から70年代へと流れを追っていきます。

まずは「FAB」の4人衆。
POPなアーティストという代名詞で語られるわけですが、単純にこの4人の作品を眺めるに、POPなのはウォーホルとリキテンスタインで、ジョーンズとラウシェンバーグはちとPOPとは違うんじゃないかと思うのです。
POPの定義はいろいろあるにせよ、素人目にはやはりカラフルでわかりやすくてモチーフもサブカル的な作品なら確かにPOPだなあと。

R.ラウシェンバーグは、POPとは対極にあるように思えます。なんたって、《ホワイトペインティング》の作者ですからね。(同作品は当展には出てません)
キャンバスを真っ白に塗って作品でございとした人。真っ黒もあるそうで、いわば「闇夜のカラス」か「雪上の豆腐」だもんね(笑)
でも、そっちに進まなかったのはGOOD! ジョン・ケージなんて負の遺産を産んだのは黒歴史ですが。
当展には、もっとまともな(?)作品多数。地獄篇をモチーフにしたリトグラフは初期のモノクロ時代の秀作だと思うし、70年代に入ってからのコラージュ的に世相や時代を写した作品にはビビッドな着色もなされてインパクトあります。

J.ジョーンズ。
当展に来る半月前に兵庫県美のコレクション展の特集コーナーで、得意技の「クロスハッチ」を駆使した作品を始め多数の作品を見て来たばかり。
それからすると量的に若干の物足りなさはありましたが、やはり代表作の「星条旗」もちゃんと出てたし、ジョーンズ流の作風は十分感じ取れる作品群でした。

R.リキテンスタイン。
この人の作品こそPOPの化身ですね(笑) アメリカンコミックが元ネタなんだから、POPじゃないわけがない(笑)。
それはいいんだけど、我々日本人としてはその元ネタ漫画を知らないので、返歌としてのリキテン画見てもイマイチ親近感は湧きません。
ところがこの人、「じゃあこれならどうだ」と強烈なカウンターパンチを繰り出したのがピカソ、マチス、ゴッホといった作家へのオマージュ作品です。
とりわけ、ピカソが連作《雄牛》でやった抽象化の過程を、わずか3枚で完成させてます。これはめちゃくちゃカッコイイ! 教科書ものです。

そして、A.ウォーホル。
皆様おなじみ、アメリカンPOPアートと言えばこの人です。2022~23年に京都市美で大回顧展やったので、それを御覧になったかたも多いかと思います。
その展覧会には「バナナ」が出てなかったのが唯一の不満でしたが、当展にはありました。
と、思ったらレコードジャケットをそのまま持ってきてました(笑) でもその作品《9枚のレコード》は、3✕3で並べて見ると実にいい。シャネルズ改めラッツ&スターが懐かしい(笑)
代表作《マリリン》は10枚来てました。これっていったい何種類の色違いパターンあるんでしょ?
今回じっと見て気づいたのは、マリリンのホクロのビミョーなズレ。2色使いなんだけど、刷りの段階での「見当」違いかな。それもまた魅力ではあります。
《キャンベルスープ》は、会場の外に現物がピラミッド状に積まれて撮影SPOTとなってました。この缶詰、現在日本では沖縄だけで2種類が販売されてるみたいです。

プラスアルファの4作家は、知らない人ばかり。ただ、《LOVE》なる絵はオブジェとして見たことあります。ドラマなんかに出てきますので。
これは、R.インディアナの作品なのでした。新宿西口にあるそうなので、いつか行ってみようと思います。

訪問したのは6月初めの平日。北九州市美はいつもなら夫婦で来るところ、女房殿不在のため単独行でした。
当館で企画展見た後は必ず常設展に行きます。今回はピカソとマチスの大特集でした。
マチスはおなじみの《JAZZ》が全点展示。ここんとこなぜか見る機会が多いなあと思ってた理由を考えるに、ユニクロのTシャツのせいですね(笑)
わたしゃ、あの《イカロス》の青Tを一目見て即買いしてしまいました。そしたら、今は大量の売れ残りが半額セールされてて落ち込んでます(涙)

ピカソは《ヴォラールのための連作集》全100点が展示、これが圧巻でした。エッチングやアクアチントによるピカソ版画の最高傑作だと思います。
ポーラ美術館も最近購入したみたいで、昨年末から先月まで2期に分けて公開してました。
北九州市美は100点を出し惜しみせずに一挙公開、マチスのジャズも20点一挙公開で、盆と正月が一緒に来てます(笑)
FAB4展は6月29日までですが、ピカソ&マチス展は9月21日まで。コレクション展だけなら300円とコスパも最強。
磯崎新の建物もユニーク、洞海湾の眺望も最高、レストランも美味しい北九州市立美術館はオススメです。

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