【特別展】生誕150年記念 上村松園と麗しき女性たち
山種美術館|東京都
開催期間: ~
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上村松園の描く崇高な美の世界に感動
楽しみにしていた『上村松園と麗しき女性たち』を見に、初めて山種美術館へ行ってきました。
着物の模様やひっそりとあしらわれた草木から暗示されたテーマを読み解き、描かれた女性の表情や所作、まなざしから心情を図るということが愉しく、〝美人画鑑賞の面白さ〟に指先が降れたような心持ちでした。(まだその入り口に立っただけの若輩者ですが…)
袖口からこぼれる緋色の襦袢、ゆたかな髪に刺された美しい簪、風にたなびく長い袖、小さく結ばれた口元にひかれた紅…
女性たちの美しい瞬間とその所作、心情までも切り取ったかのような素晴らしい絵の数々に感動しました。
また、松園が描く女性たちの髪型や着物など微細な部分に示される強いこだわりは「男性には簡単には描けまい」という女性画家としての誇りを感じましたし、造形美のさらに奥にある本質的な美を描き出そうとする姿にも強く心が打たれました。
作品とともに展示された松園の言葉を読み、松園は使う言葉や考え方も美しいのだなと改めて思い、はるか昔に読んだ『青眉抄』を再び読み見直して松園の考え方にも触れたいと思いました。
松園が『青眉抄』で語ったように、松園の絵はまさに「香り高い珠玉のよう」で、真善美の極致に達した静謐な世界に心が清められ穏やかに澄み渡っていく感覚を覚えて…
今回、実物を鑑賞できてよかったと心から思いました。
今展で展示された上村松園の絵は20点ほどで、他半分を占める別の画家たちの作品の中では鏑木清方、伊藤小坡、伊東深水、島成園の絵もとても魅力的で、松園の絵と合わせて鑑賞できたことが嬉しかったです。
ちょっと欲を言えば、松園の弟子たちの絵はあまり心が動くものが無かったので、弟子ではなく先生たち、幸野楳嶺と竹内栖鳳の作品を松園の作品とともに鑑賞しながら、松園の芸術がどのように作られたのか辿りたかったです。
あと、写真撮影がほぼすべてNGで、建物外の道に小さいポスターがあるだけなのがちょっと残念でした。展示室入り口のポスターをロビーに置いて撮影OKにするとか、なにかしらのフォトスポットがあると嬉しかったのになあと思いました。
でも、楽しみにしていた上村松園の作品が鑑賞できて、おおむね満足しています。