3.0
動きそうで、動かない…。
波の音をエネルギーにしてピアノの鍵盤を動かす、とか、とてもピュアな感性で嫌いじゃないです。
でも、動きそうで意外と動いてなかったので、「これってこうなって、これが動くのかな??」とその多くは予想するだけで終わってしまい(笑)、そこがちょっとストレスでした。
わずかなエネルギーなので動かなかったりもするのかな…?…
というのも予想でしかないのよね…
発想や表現は好きだったから、もう一手何かがあると、もっとぐっときたと思いました。
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アーティゾン美術館では、2020年の開館以来、石橋財団コレクションとアーティストとの共演、「ジャム・セッション」展を毎年開催しています。第5回目となる本展は、国際的なアートシーンで注目を集めるアーティスト、毛利悠子を迎えます。
毛利は、主にインスタレーションや彫刻を通じて、磁力や電流、空気や埃、水や温度といった、ある特定の空間が潜在的に有する流れや変化する事象に形を与え、立ち会った人々の新たな知覚の回路を開く試みを行っています。
本展タイトルに含まれる「ピュシス」は、通例「自然」あるいは「本性」と訳される古代ギリシア語です。今日の哲学にまで至る「万物の始原=原理とはなにか」という問いを生み出した初期ギリシア哲学では、「ピュシス」が中心的考察対象となっていました。当時の著作は断片でしか残されていませんが、『ピュシス=自然について』と後世に名称を与えられ、生成、変化、消滅といった運動に本性を見いだす哲学者たちの思索が伝えられています。絶えず変化するみずみずしい動静として世界を捉える彼らの姿勢は、毛利のそれと重ねてみることができます。
毛利の国内初大規模展覧会である本展では、新・旧作品とともに、作家の視点から選ばれた石橋財団コレクションと並べることで、ここでしか体感できない微細な音や動きで満たされた静謐でいて有機的な空間に来場者をいざないます。
◆ 同時開催
ひとを描く(5階展示室)
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【FEATURE|インタビュー】
パヴィリオンに響く大きな振動に活性化して心が震わされる。そんな感覚や経験を共有したい。
第60回ヴェネチア・ビエンナーレに続きアーティゾン美術館で国内初の大規模個展が開幕、現代美術家・毛利悠子インタビュー
会期 | 2024年11月2日(土)~2025年2月9日(日) |
---|---|
会場 |
アーティゾン美術館
![]() |
展示室 | 6階展示室 |
住所 | 東京都中央区京橋1-7-2 |
時間 |
10:00~18:00
(最終入場時間 17:30)
|
休館日 |
月曜日、11月5日、12月28日ー1月3日、1月14日 ※ただし11月4日、1月13日は開館 |
観覧料 | ウェブ予約チケット 1,200円 当日チケット(窓口販売) 1,500円 学生無料 (要ウェブ予約)
|
TEL | 050-5541-8600 (ハローダイヤル) |
URL | https://www.artizon.museum/ |
3.0
波の音をエネルギーにしてピアノの鍵盤を動かす、とか、とてもピュアな感性で嫌いじゃないです。
でも、動きそうで意外と動いてなかったので、「これってこうなって、これが動くのかな??」とその多くは予想するだけで終わってしまい(笑)、そこがちょっとストレスでした。
わずかなエネルギーなので動かなかったりもするのかな…?…
というのも予想でしかないのよね…
発想や表現は好きだったから、もう一手何かがあると、もっとぐっときたと思いました。
3.0
何回か伺っていたのだけどうまく感想に出来ず。
でもこの言葉に出来ないというのも本展の魅力なのかも。
なんか仕組みはスゴイのだろうけど刺さるくらい面白い!ということもなく。
でもなんだかわからないけど心地よいような気がして展示室にポツンと佇んでしまうような。
そんな感じのピュシスなんです。
5.0
細かい原理はわからないけれど、〈装置〉が見えない力でアートに具現化している展覧会だった。
会場では動き、鳴り、光る〈装置〉が立ち並ぶ。
添えられた所蔵品もなにやら今まで違う意味を持つかのようだった。
わかる理論の装置もあれば、「あれはいったいなんだったんだ?」というのもあった。
わかると嬉しいが、わからなくても何だか受け入れてしまう。
普段はグループ展とかでの展示で、音が他に影響しないようにしているらしいが、
今回はフロア中で鳴るし光るし蠢いていた。もう空間自体が作品だ。
私のお気に入りは、奥の真っ暗な部屋の『鬼火』。
幽玄に誘われる空間にしばし浸った。
12月18日(水)11時半入館。混雑無し。撮影可。
5.0
展示室丸ごと実験室のような構成でとても面白かった
毛利悠子氏の目に見えない磁力や風の動きを利用した現代アートと19〜20世紀の画家たちの作品とのセッションは絵画の新しい見方を提示してくれるようで良
ブランクーシの接吻の横で引き合う磁力と反発する磁力を利用した「Calls」
藤島武二の「波」を観ていると奥から聞こえてくる「piano solo」の波の音
などお互いに引き立て合うような作品たちで面白い
難解な作品が多いが素直に動きの面白さ、可視化される運動の仕組みなどでわくわくできた
展示入口横の椅子に展示カタログが置いてあるのでそれを読んだ後、展示を観るとより分かりやすいかもしれない
4.0
キュレーションが素敵です。
レトロなスピーカーが発する不可思議な音のお出迎えでエントランスを通ると、暗い緩やかなスロープ廊下を上ってゆく。
そして、突如として視界が開け、広々とした展示会場空間を上から見渡す光景が現れる。数にして10点弱のインスタレーション作品全体をまとめて俯瞰する見せ方が気持ちいい。これ自体がひとつのインスタレーションなのか、とわくわく感が出ます。
個々のインスタレーション作品は、磁力とか微電力とかで音が出たり動くパーツがあったり、ということなのでしょうか。この辺りのからくりは私にはよく分かりませんが、何だか物理実験を見ているような感覚も抱きます。地上の万物の生成の大モト?分子レベルでの生命の誕生?ーーそんなイメージが湧いてきました。
近頃ベネチア・ビエンナーレで話題になった毛利悠子氏、ということで興味津々でした。本展の企画はベネチアより前から始まっていて、膨大な石橋コレクションの中から毛利さんご自身がジャムセッションの相方をチョイスなさったとのことです。
でも、この点はどうでしょうか。ハモってはいますが、テンションが呼応し合って1+1が2以上、のジャム感の妙は正直あまり感じられませんでした。
ただし、今回5回目となる、アート作家&石橋コレクションの「ジャム・セッション」というユニークな試み自体には関心多大です。来年も楽しみ。
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