4.0
美人たちとは離れがたい
福田美術館にある「振袖物語」を知ってから、山口秀峰作品を見たいと思っていたので、三島まで行ってきました。
明治から昭和初期の美人画っていいですね。顔の造作や体型ではなく、佇まいが美しい。
山川秀峰の「鵲乃鏡」は柔らかい色調の背景と思いつめた表情の対比が印象的でした。石井滴水の「後の月」は青い着物と緑色の着物の2人が寄り添う姿がなんとも可愛らしい。
私がコレクション展を見るときの楽しみの一つに「自分の知らなかった作家を知る」というのがあるんですが、今回は紺谷光俊を知りました。「更衣」は猫と衣替えをする女性の絵ですが、優雅な顔つきで家事を楽しむ余裕に打ちのめされます(笑)
いつまでも眺めていたい美人ばかりで、作品数が多くないせいもあり、会場を何度も回ってしまいました。図録は2018年発行のものですが、展示されなかったコレクション作品がたくさん載っているので買い一択です。