アルフレド・ジャー展

広島市現代美術館

  • 開催期間:2023年7月22日(土)~2023年10月15日(日)
  • クリップ数:4 件
  • 感想・評価:2 件
アルフレド・ジャー展 広島市現代美術館-1
アルフレド・ジャー展 広島市現代美術館-2
アルフレド・ジャー展 広島市現代美術館-3
アルフレド・ジャー展 広島市現代美術館-4
《Music (Everything I know I learned the day my son was born)》2013
《The Sound of Silence》2006
《A Hundred Times Nguyen》1994
《Shadows》2014
アルフレド・ジャー展 広島市現代美術館-1
アルフレド・ジャー展 広島市現代美術館-1
アルフレド・ジャー展 広島市現代美術館-1
アルフレド・ジャー展 広島市現代美術館-1

この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

世界最初の被爆地である広島市は、世界の恒久平和と人類の繁栄を願う「ヒロシマの心」を美術を通して世界へ訴えることを目的とし、1989年にヒロシマ賞を創設し、3年に一度授与してきました。広島市現代美術館では、その第11回ヒロシマ賞の受賞者となったアルフレド・ジャーの受賞記念展を開催します。

1956年にチリのサンティアゴに生まれたジャーは、建築と映像制作を学んだのち、1982年に渡米し、以後ニューヨークを拠点に活動しています。1980年代半ばに、写真とライトボックスを用いた作品や、屋外の広告掲示板を用いた作品を発表し、一躍注目を集めます。以来、一貫して世界各地で起きた歴史的な事件や悲劇、社会的な不均衡に対して、綿密な調査に基づくジャーナリスティックな視点を持ちながら対峙してきました。その作品は、写真、映像、さらには建築的な空間造形を伴った、五感に訴えかけるようなインスタレーションを特徴としています。

国内では、1995年に広島市現代美術館で開催された被爆50周年記念展「ヒロシマ以後」に参加し、ヒロシマのための作品を制作しました。また2013年には、東日本大震災と福島の原発事故の問題に関心を寄せた作品を発表しています。日本で初めての本格的な個展となる本展は、これまでの代表作とともに、ヒロシマを今日の問題として捉えるような新作を展示し、その創作活動の全貌を紹介するものです。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2023年7月22日(土)~2023年10月15日(日)
会場 広島市現代美術館 Google Map
住所 広島県広島市南区比治山公園1-1
時間 10:00~17:00 (最終入場時間 16:30)
休館日 月曜日 
9月19日(火)、10月10日(火)
※ただし9月18日、10月9日は開館
観覧料 一般 1,300円 (1,000円)
大学生 950円 (750円)
高校生・65歳以上 650円 (500円)
中学生以下 無料
  • ※( )内は前売り及び30名以上の団体料金
TEL082-264-1121
URLhttps://www.hiroshima-moca.jp/

広島市現代美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

広島市現代美術館 広島市現代美術館

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

5.0

大江健三郎の短編集と栗原貞子の詩集を再読しようと思う

ヒロシマ賞の関連展示があることは知っていたのですが、新型コロナの影響とかリニューアル工事の関係で2020年開催の予定が2023年夏にずれ込んだらしい。というわけで以前から気になっていた広島市現代美術館へ、2018年のヒロシマ賞の受賞記念展を見に行きました。

全部で9作品。今回の展示に併せて、制作された作品が5点もある。すべて印象深い。まず《われらの狂気を生き延びる道を教えよ》とかかれたネオンサインが会場に向かう廊下の真ん中に立っているのに驚かされる。大江健三郎の作品タイトルだなあ、と思いながら進むと、会場に入ったすぐのところにその英語訳のネオンサインがあるのは面白い。そして、さらに進むとオレンジ色のネオン管でカウントダウンして最後に《生ましめんかな》と表示する作品があって、栗原貞子の詩を思い出す。こんな感じでほかの7作品も鑑賞しました。いずれも計算された展示で飽きさせないし、その問題意識がこちらにも染み渡ってくる作品です。

大江健三郎の「われらの狂気を生き延びる道を教えよ」を読んだことは覚えているが、内容は忘れたので再読しよう。栗原貞子の詩は読んだことがあるし、これは読み直してみよう、と思いながら退場。ちなみに、その後、コレクション展示と建物周辺の野外彫刻を拝見しました。コレクション展では諏訪敦の《HARBIN 1945 WINTER》、野外彫刻では井上武吉の作品が印象深い。

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アバウトさん、morinousagisanさん、Sukekiyo-Acckermanさん

5.0

アートを通じて平和を考えた「アルフレド・ジャー展」

世界での核ミサイルの保有数が10000以上を超え、ウクライナ戦争が続く今、核爆弾を落とされ、甚大な被害を受けた広島で、見ておきたかった展覧会だ。アルフレド・ジャーは今回の展覧会に向けて広島現地に足を運び、現地の人と交流や調査を重ね、作品を制作。

「生ましめんかな」
エキシー菅の数字が9から0へのカウントダウンしていく、やがて全面0になりり、火の雨のように降り注ぐ。原爆で火の粉となり、灰とかした人のように見えた。作家曰く、0は「死」。原爆で亡くなった市民の命を表しているそうだ。栗原貞子の詩「生ましめんかな」から、インスピレーションを得ている。

もっとも刺激を受けたのは「サウンド・オブ・サイレンス」だった。立体作品かと思ったものは、シアターになっており、観客は構造物の中で映像を観られるようになっている。アメリカの報道写真家ケビン・カーターの悲劇が、写し出される。わずかな情報だが、強烈な鑑賞体験だった。

「作品の鑑賞時間は3秒だと言われている。あまりにひどい。作家はスタジオで何ヶ月も何年もかけて作っている。もっと作品について考えてほしい」と、作家が話すように、じっくり、何度も作品の前に立ち考えて観たい。

THANKS!をクリックしたユーザー
morinousagisanさん、アバウトさん、micco3216さん

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出展作品・関連画像IMAGES

《Music (Everything I know I learned the day my son was born)》2013

《The Sound of Silence》2006

《A Hundred Times Nguyen》1994

《Shadows》2014

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