3.0
ブルーノ・ムナーリから桂ゆきまで、コラージュという手法でまとめたユニークな美術展
コラージュというと、色紙や布を貼り合わせたデザインとか写真やイラストを組み合わせたシュールレアリスム的な作品を思い出します。ここでは3つのパートに分けて、デザイン的な作品、平面作品でシュールレアリスム的な作品、半分立体的で複数の素材を合わせた作品に分けて展示してます。個人的には桂ゆきの《ふたつのオレンジ色のかたち》(1960)のようにキャンバスの上に和紙を貼った作品が手法としてはコラージュというのが新鮮でした。あと、古い和本をコラージュして曼荼羅のようにした不動茂弥の《落ちる文字》と《庚神》が興味深かった。
最近、美術館でよくある、コレクションをどう見せるかで企画された美術展なんでしょうが、中身はよく練ってあると思います。一方で、全て所蔵品で構成されているのに撮影不可で、まあそれも問題はないのだけど、図録がないというのが残念なところ。
同時開催の飯田善國展も興味深い。なんとなく飯田善國は立体の作家だと思っていたので、初期の作品から見せてもらって、そうでもないことが分かってよかったです。