3.0
ミレーではない山梨県立美術館
開館45周年記念コレクション展で、山梨県立美術館と言えばミレーですので、それに関する展示なのかと思いきや、全く趣きが違います。
展示は3部構成になっていて、第1章は開館当時に寄贈された、県内の画家を中心とした作品展示です。第2章はコレクションのうち、普段は同時に、あるいは隣り合わせで展示されない作品を、何かの共通点によってあえて並べてみようという展示です。それが共通点と言われればまあそうかもしれないけど・・・、という感じもありますが、試みとしては面白いかも。
第3章は2000年代の作品で、部屋に入ったところで職員から呼び止められ、「雑草」という作品の存在について知らされます。これは言われないと絶対気づかない!一見の価値ありです。
展示室を出て本館に向かう渡り廊下に、県内の様々な場所の土を集めた展示があり、グラデーションのような色彩が見られます。そこにある富士見の窓からは正面に富士山が。美しい!
私自身は写実的な作品が好きですが、今回の展示は現代画家の作品が多いので、抽象画もあって、なかなか作者の意図を読み取れない絵もありました。へーこんな作品を集めてたんだという発見になりました。