デミタスカップの愉しみ

八王子市夢美術館

  • 開催期間:2022年9月17日(土)~2022年11月27日(日)
  • クリップ数:15 件
  • 感想・評価:1 件
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アダレイ《金彩薔薇図カップ&ソーサー》1886-1905年
カミーユ・ノド《プリカジュール草花文カップ&ソーサー》1900年頃
コールポート《金プラチナ彩菊花文カップ&ソーサー》1881-1890年
シャルル・アーレンフェルト《金彩花鳥文カップ&ソーサー》1894-1930年代
ピルケンハンマー《金彩花鳥文角形カップ&ソーサー》1887-1918年
マイセン《貼り付け花鳥とスノーボール蓋付きカップ&ソーサー》1860-1880年
ロイヤルウースター《金彩ジュール透かし彫りカップ&ソーサー》1880年頃
錦光山《京薩摩金彩龍文カップ&ソーサー》1800年代後期
ロイヤルバイロイト《「キャベツとロブスター」カップ&ソーサー、ミルクピッチャー》1902-1920年代
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この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

濃いめのコーヒーを飲むためのデミタスは、19世紀ヨーロッパにおいてテーブルウェアの発展、コーヒー・カフェ文化の浸透などを背景に数多く生み出されました。しかしデミタスの起源は諸説あり、はっきりとしたことはわかっていません。近年の歴史的研究によると、「1700年代(18世紀)にフランスに誕生」した「レギュラーのティーカップ、コーヒーカップ、ココアカップのおよそ半分のサイズ」の「陶磁器、ガラスのカップ」とされています。

18世紀半ば、チョコレート飲料(カカオ、ココア)の携帯用カップとして、のちのデミタスに近い大きさのカップ(幅・高さともに7cm弱)が作られました。持ち運びに適したコンパクトなサイズ感と、チョコレート飲料が当時、大変貴重で王侯貴族だけの嗜好品だったことから、そのカップには高級感があり、最も小さな陶磁器として人気の製品となりました。デミタスの多くが一個製作、一個販売が基本だったことから、すでにヨーロッパ各地に存在していた陶磁器の窯元はデザインや技巧、絵付けに趣向を凝らした多彩なデミタスを生みだしていきました。

その後、産業革命などを追い風に西洋の陶磁器文化は目覚ましい発展を遂げ、中産階級、大衆にまで広がりを見せます。また時を同じくして開国後間もない日本から、欧米人好みの日本製の小型カップ=デミタスが輸出されるようになります。すでに1850年代ごろから、シノワズリ(中国趣味)に代わって流行し始めていたジャポニスム(日本趣味)は、産業革命で近代化する欧米各国において、美術的な流行にとどまらず、商業的にも取り入れられ実用性と鑑賞性をあわせもつテーブルウェアにおいて、みごとに具現化されました。ジャポニスムの影響を受けて、アール・ヌーヴォー、続くアール・デコが展開され、時代の潮流に乗ったデミタスは、デザインのバリエーションをさらに無限大にまで広げていきました。 

またこの頃になると、印象派や世紀末芸術、エコール・ド・パリなど、パリではコーヒーや酒を飲みながら自由に新しい芸術や政治を論じ、時代を動かす結社や運動を誕生させるカフェが生まれます。こうした文化的背景に加え、エスプレッソをはじめとするコーヒー抽出法(飲み方)のバリエーションが増えたこともカップの多様性が広がった要因といえます。デミタスの隆盛の背景には、芸術活動の発展やコーヒーの味わい方の広がりがあったことは無視できません。

本展では、19~20世紀に欧州の名窯が生んだ質の高いデミタスをはじめ、創造性の輝く逸品を村上和美氏のコレクションを中心に約340点紹介します。

※写真撮影スポットあり
※本展覧会オリジナルグッズあり(A4クリアファイル、メモ帳、マグネット、ピンバッジ、トートバッグほか)

開催概要EVENT DETAILS

会期 2022年9月17日(土)~2022年11月27日(日)
会場 八王子市夢美術館 Google Map
住所 東京都八王子市八日町8-1 ビュータワー八王子2F
時間 10:00~19:00 (最終入場時間 18:30)
休館日 月曜日 
観覧料 一般 900円
学生(高校生以上)・65歳以上 450円
中学生以下 無料
TEL042-621-6777
URLhttps://www.yumebi.com/

八王子市夢美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

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巡回展TRAVELING EXHIBITION

デミタスカップの愉しみ 巡回情報
※巡回先は、全情報が載っていない場合もございます。最新の巡回先一覧は、展覧会公式サイトなどでご確認いただけますよう、お願いいたします。
また、会期が変更など開催情報に変更が生じる場合がありますので、お出かけの際には、公式サイトにて最新情報をご確認ください。

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

4.0

小さなカップの中に、あらゆる美意識、技巧が凝縮された、珠玉の輝きに、ため息しかありません。

これはもしかして昨年夏、渋谷区の松濤美術館で催されて、行きたかったのにコロナと、予約制で全然予約が取れなかったあの展覧会?? コロナも落ち着き始めているせいか、こちらは予約制ではありませんでした。何時もの《夢美》並みで特に混雑もなくゆっくり鑑賞できました。ジャポニスムやジャポニスムや、アール・ヌーヴォー、アール・デコのデザインを中心に、イギリス・ドイツ・フランスの超有名窯のモノから、日本の有田伊万里九谷、もさることながら、作り手不詳ながらの名品まで、厳選された約380点がこれでもかというほどに並んでいます。当時の流行を反映したもの、“超絶技巧”ともいえる繊細な装飾が施されたもの、様々な意匠を凝らしたものなど、小さな世界に凝縮された美しさに、すっかり酔いしれます。素晴らしい!! とにかく、単眼鏡か、お持ちでない方は拡大鏡でも、持って行かれたら良いと思います。最後の展示室では、写真撮影もOKです。★-1は説明プレートの文字までがデミになっている点と、技法には触れられていない点です。

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