4.0
優れたデザインは普遍で不変
少し前に行った「フィンレイソン展」で、デザインという仕事の素晴らしさを今さらながら実感。杉浦非水はこれまで知らなかったのですが、こちらは「日本のモダンデザインのパイオニア」ということで興味が湧き、足を運びました。
もともと日本画出身で写生に力を入れていたということから、さまざまな植物を緻密かつ正確に描いた「百花譜」がとても良かったです。またテキスタイルのフィンレイソンとは異なり、三越をはじめとする企業や団体の広告・宣伝が目的のデザインは、字も図も色もすべて明快で斬新、令和の今見ても全く古臭さを感じさせない素敵なものばかりでした。カルピスのマンモス推しがたまらない…。
個人的に一番面白かったのは、非水が撮影した16mmフィルムの映像。写真でしか知らない、ある意味「歴史上の人物」的な藤田嗣治らが、生き生きと動いたり話したり笑ったりしている姿を見ると、思いがけずハッとしました。