4.0
パラミタミュージアムにて
菰野のパラミタミュージアムにて。その記録です。芳年の上手さを存分に楽しめる展覧会でした。西洋のインクを上手く使って、より印象的に、劇的に仕上げているところが凄いです。西洋画の写実性もプラスされ、どれもすっきりとしていてかっこ良かったです。
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幕末から明治時代に活躍し、「最後の浮世絵師」とも呼ばれる月岡芳年(1839~1892)の画業に焦点を当てる展覧会です。
月岡芳年は天保10(1839)年、江戸の新橋に生まれました。幼い頃から画業を志し、12歳のとき、奇想の絵師と呼ばれる歌川国芳(1798~1861)に入門し、15歳の若さで画壇にデビューします。その後22歳頃から本格的に浮世絵師として活動をはじめ、54歳で没するまでの間に多くのすぐれた作品を世に送り出し続けました。その生涯で手がけた作品数は、一説には1万点にもおよぶと言われています。
芳年といえば、「英名二十八衆句」などの無惨絵に見られる、残酷な作品を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、そうした血生臭いものは芳年が若年の頃に発表された、ごくわずかのシリーズに見られる傾向にすぎません。芳年の作品全体をとおして見ると、勇壮でスピード感あふれる武者絵、歴史画や大衆好みの巷の事件を集めた錦絵新聞の挿絵、日本近代美人画の先駆け的な要素を感じさせる美人画など、実に多種多様であることがわかります。近年では、芳年作品が持つ人物の内面性までも表現する的確な描写や、西洋画の写実性を加味し、静謐さと緊張感が高い次元で響き合う稀有な画風など、その魅力が多角的な視点から評価され、人気が再燃しています。
本展では、昨今の芳年芸術への再評価の流れに鑑み、芳年の集大成的作品である「月百姿」をはじめ、「新撰東錦絵」、「新形三十六怪撰」といった円熟期の傑作を中心に、150点を展示します。柔軟な発想とたくましい絵心で幕末明治の浮世絵界を駆け抜けた芳年芸術の世界を是非お楽しみください。
会期 | 2022年4月8日(金)~2022年6月5日(日) |
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会場 | 八王子市夢美術館 Google Map |
住所 | 東京都八王子市八日町8-1 ビュータワー八王子2F |
時間 | 10:00~19:00 (最終入場時間 18:30) |
休館日 | 月曜日 |
観覧料 | 一般 800円 学生(高校生以上)・65歳以上 400円 中学生以下 無料 |
TEL | 042-621-6777 |
URL | https://www.yumebi.com/ |
4.0
菰野のパラミタミュージアムにて。その記録です。芳年の上手さを存分に楽しめる展覧会でした。西洋のインクを上手く使って、より印象的に、劇的に仕上げているところが凄いです。西洋画の写実性もプラスされ、どれもすっきりとしていてかっこ良かったです。
4.0
芳年の作品は大胆な構図や視点でドラマチックに描かれているものが多く、時に漫画(劇画)っぽく見えてしまうこともあるのだけど、改めて観るとやっぱりカッコいいなと。
色も明治期らしく派手な印象。特に赤。
でも効かせ方を心得ているというか、上手いなぁと感じる色使いはさすがです。
「藤原保昌月下弄笛図」が好きなのですが、今回は展示なしでした。
が、久々に芳年作品をまとめて観ることが出来て良かったです。
本展はいわゆる「無惨絵」以降から選りすぐられた作品を、武者絵、歴史画、続物、美人画、報道、月百姿の全六章で紹介。
展示されていたのは揃物が多く、『一魁随筆』から5点、『芳年武者无類』から8点、『大日本名将鑑』から3点、『新撰東錦絵』から5点、『新形三十六怪撰』から23点、『東京自慢十二ヶ月』は全12点、『風俗三十二相』から24点、『郵便報知新聞』から4点、『月百姿』から目録含む50点(内、同図4点あり)。それに二枚・三枚の続物や揃物ではないものなどを加えて計150点。会期中の展示替えはないようです。
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