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モンゴルの今を知る
モンゴル、という名前だけで行った。モンゴルといえば、チンギスハン。中国ドラマのフビライのイメージから私の中ではアップデートされていなかった。100年前の写真はそのイメージそのままだった。翻って現在。様々な国の影響を受け、高層ビルが立ち並ぶウランバートル。そこにはかつての民族衣装を現代風にアレンジしたり、少し離れるとゲルに住む人々がいたり。ヒップホップが流行っているのは驚きでした。言葉はわからないけど、気持ちは感じることができた気がしました。
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およそ100年前、欧米から多くの探検家たちが中央アジアを越えモンゴルに到達した。探検家たちは多くの写真を残し現在に伝えている。
100年前のウランバートルは、活仏(かつぶつ)にして皇帝、ボグド・ハーンが治める「聖なる都」だった。欧米人がウルガと呼んだこの都の中心には、活仏の黄金の宮殿が燦然(さんぜん)と輝いていた。市場に行ってみると、騎馬でものを買う人びとの姿が見える。“エキゾチックな”遊牧民たちの姿も興味深い。
翻(ひるがえ)って現代、モンゴルの写真家たちも自らの社会を見つめ、写真で表現するようになった。モンゴルの首都ウランバートルは、人口150万人を越えるグローバル都市へと変貌を遂げた。首都の新しいシンボルは巨大なチンギス・ハーン像だ。首都の中心部には、高層ビル群が林立し、華やかな都市文化が花開く。その一方で都市の周縁部には、遊牧民の移動式テント、ゲルが密集する「ゲル地区」が広がっている。また、草原も変貌を遂げつつある。大草原と遊牧民は重要な観光資源である。その一方で、定住化が進んでおり、鉱山開発による環境汚染も懸念されている。こうした現代のモンゴルのリアルを気鋭の写真家B.インジナーシらが写し出す。
100年前の探検家たちが残したモンゴルと現代の写真家がまなざすモンゴル。本展示は、写真をめぐる100年の時空を越えた邂逅-出逢い-をテーマにしている。きっと新しいモンゴルの姿に出逢えるに違いない。
【FEATURE|展覧会レポート】ヒップホップを奏でる現代とモノクロの聖なる古都が行き交う
会期 | 2022年3月17日(木)~2022年5月31日(火) |
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会場 |
国立民族学博物館
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展示室 | 特別展示館 |
住所 | 大阪府吹田市千里万博公園10-1 |
時間 | 10:00~17:00 (最終入場時間 16:30) |
休館日 |
水曜日 ※ただし、5月4日(水)は開館 |
観覧料 | 一般 880円(600円) 大学生 450円(250円) 高校生以下 無料
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TEL | 06-6876-2151 (代表) |
URL | https://www.minpaku.ac.jp/ai1ec_event/23187 |
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モンゴル、という名前だけで行った。モンゴルといえば、チンギスハン。中国ドラマのフビライのイメージから私の中ではアップデートされていなかった。100年前の写真はそのイメージそのままだった。翻って現在。様々な国の影響を受け、高層ビルが立ち並ぶウランバートル。そこにはかつての民族衣装を現代風にアレンジしたり、少し離れるとゲルに住む人々がいたり。ヒップホップが流行っているのは驚きでした。言葉はわからないけど、気持ちは感じることができた気がしました。
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【左】ある少女/2016年 ©Injinaash, Bor
【右】ウルガの女性(部分)/1909 年/S. パルシ撮影 ©The Finnish Heritage Agency
【左】チョコ・ナイトクラブ/2017年 ©Injinaash, Bor
【右】草原の若者たち/1909年/S. パルシ撮影 ©The Finnish Heritage Agency
【左】地下のアングラ・バーにて/2017年 ©Injinaash, Bor
【右】野菜売る中国人とモンゴル人女性の客/1914年ごろ/チチャエフ氏のアルバムより From the Album of I. Chichaev
【左】一生懸命に勉強する子どもたち/2017年 ©Injinaash, Bor
【右】ウルガの警備兵たち/1913年/O. マーメン撮影 オスロ大学文化史博物館蔵
©The Museum of Cultural History, University of Oslo
【左】シャングリラ・モールにて/2021年 ©Injinaash, Bor
【右】我が家で自転車に乗るロブサンジャンツァン/1913年ごろ/O. マーメン撮影 オスロ大学文化史博物館蔵
©The Museum of Cultural History, University of Oslo
身長測定/2016年 ©Injinaash, Bor