4.0
自分を描くということ
明治から昭和にかけて活躍した画家たちの自画像が集められた展覧会。
なかなか、自画像だけを見るという機会がなかったので、新鮮で楽しかったです。
展示は時代順に並べられていて、キャプションも勉強になりました。特に、写真技術の発達に伴って、自画像も外見をただ描くのではなく、内面を映し出そうとする方向へ変化していくというのが納得しました。
画家たちにとって自分を描くというのは、ただ単にその時の自分の姿を写し取るというだけではなく、自分を見つめ直してその姿を映し出すということだったのがも知れないなと思いました。
一言に自画像といっても表現は様々で、特に最後の方の城戸義郎や渡辺栄一の自画像はこんな表現もあるのか!と感心しました。
小さい展示空間でしたが、充実感のある展覧会でした。