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版画の奥深さを感じます
日本でも珍しい版画専門の町田市立国際版画美術館。
今回の展覧会では版画を中心に油彩画、水彩画、挿絵本、写真、光学装置などの展示を通して16世紀から19世紀の西洋風景画の歴史が紹介されています。
版画と言ってもエッチング、エングレーヴィング、アクアチント、リトグラフと手法は様々。
ピーテル・ブリューゲル(父)、レンブラント、ウィリアム・ターナーからジョン・コンスタブル、カミーユ・コロー、ミレーまで著名人の作品がこれでもかと並べられています。
油彩画を見慣れているので版画でもモノクロの世界はまた新鮮な雰囲気を放っています。
個人的に惹かれたのが「第3章 本の中の風景」で9作品展示されていた「エジプト誌」。
繊細な線に淡く手彩色が施されていて、エキゾチックな美しさに足が止まりました。
常設展示で観られる、町田市ゆかりの作家、門坂流(かどさか りゅう)さんの作品がとても良かったです。
流麗な線は感動的な美しさ。水の流れや大気の動きを感じられる表現に、心を掴まれました。
まだまだ、知らない世界があるのだと改めて思いました。
館内の「喫茶けやき」では展覧会コラボメニュー、ベリーベリーフルーツティーやミカドコーヒーを使用したコーヒーゼリーパルフェを楽しめます。