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四季の仏教行事のための宗教芸術
相国寺における仏教行事を紹介し、その儀式を荘厳する宝物を鑑賞する展覧会です。
特に興味深かったのは,最初に紹介される観音懺法という儀式。初めて聞く言葉でしたが、懺の言葉が示すように、観音様に罪を懺悔する法要だそうです。その儀式の御本尊は、狩野探幽が描いた白衣観音図です。柔らかい線と余白が美しく、祈りの対象として描かれた神々しさを感じました。
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相国寺は1392年に室町幕府三代将軍、足利義満によって創建された禅宗寺院です。室町時代から現在に至るまで、京都御所の北に寺域を有し続け、金閣寺、銀閣寺といった山外塔頭も独自の存在感を誇ってきました。
この600年、相国寺は京都にあり、変わらず祈りの場として四季が巡ってきました。相国寺ではとりわけ6月の観音懺法、そして10月の開山忌が盛大にとりおこなわれます。その仏教儀礼は現在も厳修され、季節の移ろいを感じさせる年中行事としても、京の人々の心に刻まれてきたのです。
寺院に伝来する宝物は、それぞれ祈りの場で必要とされたものたちです。鑑賞するためではなく、仏を、祈りを荘厳するために求められた宗教芸術です。
本展観では、相国寺に連綿と続く仏教行事に焦点を当て、承天閣美術館に収蔵されている宝物がどのように各儀礼を荘厳してきたのかを披露します。
会期 |
2020年11月1日(日)~2021年1月17日(日)
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会場 | 相国寺承天閣美術館 Google Map |
住所 | 京都府京都市上京区今出川通烏丸東入 |
時間 | 10:00~17:00 (最終入場時間 16:30) |
休館日 |
会期中無休 ・年末年始 ・展示替期間(展覧会の会期中は無休) |
観覧料 | 一般 800円 65歳以上・大学生600円 中高生 300円 小学生 200円
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TEL | 075-241-0423 |
URL | https://www.shokoku-ji.jp/museum/ |
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相国寺における仏教行事を紹介し、その儀式を荘厳する宝物を鑑賞する展覧会です。
特に興味深かったのは,最初に紹介される観音懺法という儀式。初めて聞く言葉でしたが、懺の言葉が示すように、観音様に罪を懺悔する法要だそうです。その儀式の御本尊は、狩野探幽が描いた白衣観音図です。柔らかい線と余白が美しく、祈りの対象として描かれた神々しさを感じました。
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下世話な感想になるが、さすが総本山の催事品と思われる、素材と技術が上等な品ばかりだった
作者も錚々たる面子で、往時の勢力の大きさが窺えるようだった
ただ金蘭豪華さはなく、それこそ「祈り」の場に相応しい静かさを感じた
個人的に、展示No.25共同生活を送る雲水達の心得を示した物の内容に、感心した
(雲水の過ちの責任はまず監督者にあり、先輩雲水が後輩の面倒を見る、自分の精神と同輩への配慮を忘れず自己管理をする等)
禅宗の知識がろくになく「座禅と門外漢には意味不明な問答を行う、仏教の中でも些か排他的で偏屈な宗派」というイメージを持っていた
しかし今回本寺の代表的な6.10月の行事の様子を窺い、寺伝来の資料を拝見して
知識が無いながらも、禅宗への認識を見直そうと反省した
総じて、絞り込まれた要点と展示内容で、知識はなくても関心がある人は楽しめると思う
全ての展示品にキャプションがあり、知識が大してない人にも易しめ
展示の間隔が適当で(時世柄があるかもしれないが)一点一点落ち着いて鑑賞できる
宗教行事で現役で用いられている品々(工芸品美術品としても上等…)を、ガラス一枚の距離でじっくり見られる良い機会
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個人的には花鳥風月、特に動物達の無邪気な様子が愛らしく、癒されました。 今回のテーマ、祈り: 仏教儀式に使用され続けた美術品を間近にみれたのは、とても良い機会でした。私のような現代人としては、綺麗だな、良く作られているな、どうやって創作された品だ、とあれこれ思い描きながら鑑賞してしまいますので、復活した学芸員さんの解説(しばらくは先着順/人数制限あり)も本当はおききしたかったのですが、またうまく予定が会う機会があれば、参加したいと思いました。また、今年は四季の相国寺の特別拝観を見送られたので、かわりに、美術館の展示の内容、初公開の絵、資料とともに、再現された茶室なども別の観点から観れたのが良かったです。
( 他の美術館、博物館と同様、美術館の方々も安全に心がけていろんな工夫をされています、訪問者の皆さんも静かに鑑賞されていました) 。ように状況が良くなることを祈りつつ。
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