4.0
充実の展示
休日のお昼前に訪問。あまり観覧者が多くなく、ゆっくり見ることが出来ます。西洋版画を時代順に展示しています。初期の木版から、1500年頃のエッチングの精密さへの変化などわかりやすいです。また、西洋と日本の版画の作風について、お互いに影響しあっていたという話も面白いと思いました。ゴーギャンの版画もあまり目にすることがなかったので新鮮でした。興味を惹かれたのはヴァロットンの作品です。ムンクを思わせるような版画で、不思議な感覚がありました。小さい作品ですが見入ってしまいました。
美術館・展覧会情報サイト アートアジェンダ - 日本全国 296 の美術館・博物館と 621 の開催中&開催予定の展覧会をご紹介中!
ヨーロッパで木版画が作られるようになったのは西暦1400年頃のこと。その半世紀ほどあとにグーテンベルクが活版印刷を発明すると、木版画は本の挿絵に広く用いられ発展をとげました。15世紀末にはアルブレヒト・デューラーの登場により早くも最初の頂点を迎えます。しかし版画制作の中心を銅版画が占めるようになると、木版画は日常的な印刷物に細々と残るばかりになっていきました。
18世紀末に登場した木口木版の技法は、新聞や雑誌、書籍の挿絵をはじめあらゆる図像印刷に利用され、19世紀の文化を彩りました。
近代に登場した新たな技術により、版画はそれまで担ってきた実用的な役割から解放され、美術表現として新たな道を探ることになります。
木版画の見直しの動きが現れるのは1880年代末のことで、その大きなきっかけとなったのが日本美術でした。浮世絵版画をはじめとする異文化の影響を受けて、西洋の木版画は新たな表現を創り出し、それは今日もなお続いています。
仏教版画や浮世絵版画などから思い浮かべる日本の木版画とは異なる展開をとげてきた西洋の木版画。その500年の歴史を120点の作品で紹介します。15世紀から現代までの流れを追うことができる町田市立国際版画美術館の充実したコレクションにも注目です。
会期 |
2020年9月26日(土)~2020年11月23日(月・祝)
|
---|---|
会場 |
町田市立国際版画美術館
![]() |
住所 | 東京都町田市原町田4-28-1 |
時間 |
10:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
|
休館日 |
月曜日 ※ただし11月23日(月祝)は開館 |
観覧料 | 一般 800円(600円) 大学・高校生 400円(300円)
|
TEL | 042-722-3111(町田市代表電話) |
URL | http://hanga-museum.jp/ |
4.0
休日のお昼前に訪問。あまり観覧者が多くなく、ゆっくり見ることが出来ます。西洋版画を時代順に展示しています。初期の木版から、1500年頃のエッチングの精密さへの変化などわかりやすいです。また、西洋と日本の版画の作風について、お互いに影響しあっていたという話も面白いと思いました。ゴーギャンの版画もあまり目にすることがなかったので新鮮でした。興味を惹かれたのはヴァロットンの作品です。ムンクを思わせるような版画で、不思議な感覚がありました。小さい作品ですが見入ってしまいました。
5.0
そんなに期待しないで行ったけど、想像以上に面白かった。
板目木版画と木口木版画、銅版画と、素地や彫り方の違いから、見る側が受けとる印象の違いがよくわかる展示だった。
デューラーとか、ドレとか、クレインも、ヴァロットンも、もともと好きだったからというのもあるけど、版画だけでこれだけ多彩な展示を構成できるということに驚く。日本の版画だけの展示はよくあるけど、西洋の版画だけって初めての経験だ。なんか新鮮だった。
今回の企画展の図録が欲しかったけれど、作製していないとのこと。
お願いです。作製して下さい!
あなたも感想・評価を投稿してみませんか?
感想・評価を投稿する
より詳しい鑑賞レポート 《600文字以上》のご投稿は、
こちらから。ページ枠でご紹介となります。
鑑賞レポート《600文字以上》を投稿する
周辺で開催中の展覧会も探してみて下さい。
東京都町田市で開催中の展覧会
オーギュスト・ルペール 《チュイルリー庭園の池》1898年
アルブレヒト・デューラー 『黙示録』より 1498年頃 木版
ケイト・グリーナウェイ「窓の下で」
ポール・ゴーギャン 「ノアノア(かぐわしい)」 1893-94年 木版
ヴァシリィ・カンディンスキー 『響』より 1913年刊 木版(多色)