5.0
意外に現代的な視線で楽しめる
会場全体にユーモラスな空気が漂う、かわいく、ゆるく、いとおしい作風の作品の連続。ポップ! 眉にしわ寄せ真剣な眼差しで芸術鑑賞、という態度はナンセンス、楽しめる作品は現代の視点で再評価されるべきだと考えてしまった。
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細見美術館恒例の琳派展の第21弾は、没後200年を記念して中村芳中(なかむら ほうちゅう ?~1819)を特集します。中村芳中は、江戸後期に京で生まれ、大坂を中心に活躍した琳派の絵師として知られています。
はじめ大坂の文人たちと親しく交わり、文人画風の山水画を描いたほか、指頭画の名手としてその名を知られる存在でした。また当時、自由な気風の画家として着目されていた尾形光琳に触発され、琳派が得意とした「たらし込み」を多用した草花図を描き、「光琳風」の画家として広く親しまれました。
一方、生涯にわたって俳諧を好み、多くの俳人と交流しながら俳画や俳書の挿絵などを手掛けています。
本展では、近年そのゆるい表現が「かわいい」と評される芳中の作品の数々を紹介します。琳派風の草花を描いた屛風や扇面、人気の高い版本『光琳画譜』(享和2年刊)のほか、文人画風の山水画や指頭画、俳画や俳書の挿絵など、ほのぼのと愛らしい芳中画の世界をお愉しみください。
会期 |
2019年10月26日(土)~2019年12月22日(日)
|
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会場 |
細見美術館
![]() |
住所 | 京都府京都市左京区岡崎最勝寺町6-3 |
時間 |
10:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
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休館日 |
月曜日 ※ただし祝日の場合、翌火曜 |
観覧料 | 一般 1,400 円(1,300円) 学生 1,100円(1,000円)
|
TEL | 075-752-5555 |
URL | http://www.emuseum.or.jp/index.html |
5.0
会場全体にユーモラスな空気が漂う、かわいく、ゆるく、いとおしい作風の作品の連続。ポップ! 眉にしわ寄せ真剣な眼差しで芸術鑑賞、という態度はナンセンス、楽しめる作品は現代の視点で再評価されるべきだと考えてしまった。
3.0
「松」が「たらしこみ」過ぎて「シメジ」にしか見えない?まるーいイメージが残る絵師ですが、芳中の経歴を追ってみれば、成る程と考えさせる展覧会でした。指頭画や俳画、文人画を描いてきた芳中ならではの、光琳に寄せて描いてみれば、大胆なクローズアップやたらしこみ、太い輪郭線と、そうならば近代的?モダン?にも通ずるかも。私のお気に入りは「六歌仙図」、佐竹本とは対極にある様な僧正遍照のおにぎりの様な後姿に惹かれます。
4.0
輪郭のないタッチで、心が解放され、気分がスッとしました。
師走を迎える前の、ゆったりとした良い時期の鑑賞だったなと思いました。
ありがとうございました。
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