5.0
太陽の光の下で
ピエール=オーギュスト・ルノワールは、フランスの印象派の画家である。後期から作風に変化が現れ始めたので、まれにポスト印象派の画家とされることもある。彼は裸体の色使いで美術界に革命を起こした。始め彼の作品は「腐った肉のようだ」と酷評された。しかしそれは太陽の下の自然な姿を描いたものであり、絵画を神話の世界から、現実の世界へ引き戻した。この展覧会の見どころは「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」。当時を生きた人々が生き生きと自然の姿で描かれている。
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世界でも有数のルノワール・コレクションを誇る、オルセー美術館とオランジュリー美術館。
本展覧会は、両美術館が所蔵する、100点を超える絵画や彫刻、デッサン、パステル、貴重な資料の数々によって画家ピエール・ オーギュスト・ ルノワール(1841-1919)の全貌に迫ります。
写実的な初期作品から、薔薇色の裸婦を描いた晩年の大作まで、多様な展開を見せたその画業。全10章を通して、肖像や風景、風俗、花、子ども、裸婦といった画家が愛した主題をご紹介します。
同時に、革新的な印象派の試みから、伝統への回帰、両者の融合へと至る軌跡も浮かび上がるでしょう。画家が辿った道のりは、常に挑戦であり、終わることのない探究でした。
そして、このたび、ルノワールの最高傑作《ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会》(1876年)が日本ではじめて展示されます。幸福に身を委ねる人々、揺れる木漏れ日、踊る筆触――本物のルノワールに出会う、またとない機会となるでしょう。
会期 | 2016年4月27日(水)~2016年8月22日(月) |
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会場 | 国立新美術館 Google Map |
展示室 | 国立新美術館 企画展示室1E |
住所 | 東京都港区六本木7-22-2 |
時間 |
10:00~18:00
(最終入場時間 17:30)
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休館日 |
火曜日 ※ただし5月3日(火・祝)、8月16日(火)は開館 |
観覧料 | 一般 1,600円(1,400円) 大学生 1,200円(1,000円) 高校生 800円(600円)
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TEL | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
URL | http://renoir.exhn.jp |
5.0
ピエール=オーギュスト・ルノワールは、フランスの印象派の画家である。後期から作風に変化が現れ始めたので、まれにポスト印象派の画家とされることもある。彼は裸体の色使いで美術界に革命を起こした。始め彼の作品は「腐った肉のようだ」と酷評された。しかしそれは太陽の下の自然な姿を描いたものであり、絵画を神話の世界から、現実の世界へ引き戻した。この展覧会の見どころは「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」。当時を生きた人々が生き生きと自然の姿で描かれている。
4.0
国内におけるルノワールの展覧会としては、個人的にこれまでのベストといえるものでした。
作品にふさわしいスペースを生かした展示スタイルにより、作品自体の良さを感じることができました。
5.0
まさに名作ぞろいで行って絶対損はない展覧会でした。
今回の目玉であろうムーラン・ドゥ・ラ・ギャレットは期待を全く裏切らず。ほんとにほんとに素晴らしいものでした。
ルノワールは印象派なので光の表現がもちろん綺麗ですが、白い絵の具の使い方が何だか絶妙でとても柔らかいです。特に人物のいる絵は、暖かさと幸せと優しさで満ちていて心にぐっときました。いつまでもあの空間にいたかったなぁと思ったくらいでした。
4.0
ルノワールの初期から晩年までの変遷を見ることができて、分かりやすい展示でした。風景画「草原の坂道」は、明るい光が感じられる素敵な絵でした。「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」は、広々としたスペースに展示してあり、大きな画面全体をとらえて鑑賞できたのがとてもよかったです。
解説によると、晩年はリウマチで絵筆が持てず、結わえ付けて描き続けたとか。そんな状態で仕上げられた「浴女たち」は、明るい色彩で、伸びやか。老いることがなかったルノワールの表現力の素晴らしさを感じました。
5.0
今回まず楽しみにしていたのが<ぶらんこ>です。
木漏れ日の描写がすばらしく、とても明るくかわいらしい絵でした。
<ムーラン・ド・ラ・ギャレット>は観るのが2度目だったのですが、やはりすばらしく素敵で、またまた感動してしまいました! 2作品とも、あたたかい光がとても印象的なのですが、それだけでなく、女性の華やかなファッションや、女性たちのいきいきとした表情もとても印象に残りました。
女性のそのような表情は、着飾った舞踏会の場面だけの事ではなく、〈ピアノを弾く少女たち>、〈読書をする少女〉等、日常のなにげない場面を描いた絵にも感じられました。
ルノワールは、絵の技法で色々と試行錯誤していた時代もあるようですね。
輪郭をはっきり描いてみたりとか。 今回、色々なルノワール作品が観られてとても興味深かったです。
本場パリでは、あまりに作品が多すぎて目移りしてしまっていたのですが、ゆっくりとルノワール作品を堪能するという意味では、今回のルノワール展はとてもよかったと思っています。
5.0
ルノワール展。今回の目玉はもちろん「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」なのでしょうが、一応、この作品はオルセー美術館で観ていることもあり、個人的な注目は「ぶらんこ」と「都会のダンス」「田舎のダンス」の3作品でした。
これらの作品は画集等でよく目にするものの、オルセー美術館に行ったときには展示されておらず、、、観られずじまい。「まさか日本で観られるとは!」という感じですが、実際に観られて感動です! やっぱりルノワールの作品、好きだなぁ、とあらためて実感。ルノワールは「幸せ」の画家ですね♪
もちろん、「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」も素晴らしかったです。
今回、国立新美術館での展示も、壁紙がオルセー同様の色になっており、ルノワール作品をとても美しく見させてくれているところもgoodでした。
5.0
日本における印象派受容の流れにおいて、<ルノワール>というと、もはや世間的評価もイメージも心に刷り込まれ、今さら自分なりの“発見”も“新鮮さ”も見いだせないのでは? そんな一抹の不安を抱きつつ向かった国立新美術館。会場に足を踏み入れると、特にひねりもなくオーソドックスな展示で、各作品順に画家の生涯を辿る、というもの。
しかし、そこはやっぱり画の巨人! 生涯を通して画風を模索しながら“お馴染みの”裸婦像のイメージへと辿りつき、さらに老いて画力が衰えてなお過剰なまでに豊満な裸体を大キャンバスに描き続ける。実物を目の当たりにして、その強靭な精神力に圧倒されました。
また個人的には、今回の展覧会で目玉の一つとなっている大作「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」よりも、むしろ「草原の坂道」「イギリス種の梨の木」といった風景画や「リヒャルト・ワーグナー」などの肖像画、あるいは身近な人々に題材を求めた「母性」「ジュリー・マネ」「座る娘」「バラを持つガブリエル」などに特に心惹かれました。
なお予期せぬことに、本展にはルノワール作品以外にも同時代の画家たちの作品が数点出展されており、これらがまた見応えあります。レピーヌ作「モンマルトル、サン=ヴァンサン通り」、ゴッホの「アルルのダンスホール」、モリゾ作「舞踏会の装いをした若い女性」、ピカソの「白い帽子の女性」等々。いずれも眼を愉しませてくれて、<ルノワール>を見に行って、なんだかすごくトクをした気分に浸れました。
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