5.0
イメージが変わる
狩野派=先人に学ぶ変化や個性の少ない画と思っていましたが、そういったイメージを覆す個性的・革新的な作品が多く見ごたえがありました。
特に狩野一信「五百羅漢図 」の迫力は印象に残っています。
美術館・展覧会情報サイト アートアジェンダ - 日本全国 299 の美術館・博物館と 548 の開催中&開催予定の展覧会をご紹介中!
2018年は、明治維新によって日本が新しい時代を迎えた1868年から150年という節目の年に当たります。
本展では、明治150年を記念して、明治維新を境に日本絵画史が大きく転換する時代の状況に注目し、幕末に活躍した狩野派の絵師たちをご紹介します。
室町時代から続く長い狩野派の歴史のなかで培われた技術や知識を駆使し、時代にあわせて新しい表現をとり入れた幕末狩野派の絵師たちの作品は、気品と清新な魅力にあふれています。
近年、江戸時代に活躍した狩野派の研究が進み、幕末狩野派の個性的な画風などが注目され、その評価は高まりつつあります。
本展では、こうした動向を踏まえ、江戸、京都を中心とする19世紀の東西画壇で活躍した狩野派とその系統の絵師に焦点を当てます。
江戸で幕末狩野派のスタイルを完成させた狩野栄信・養信親子の画風と、幕末の京都で活躍した狩野永岳・冷泉為恭といった独創的な絵師の画風を比較し、そのうえで、江戸狩野派の流れをくむ、近年人気の狩野一信らの個性に注目することで、幕末狩野派の旺盛な活動の実態に迫ります。
さらには、近代日本画の開拓者・狩野芳崖、橋本雅邦へと続く展開を、幕末狩野派の作品から捉えることも試みます。
日本絵画史上まれにみる活躍を見せ、400年にわたり画埴の中心にいた狩野派の絵師たちは、 幕末という動乱期に、何を、どのように描いたのか。 典雅で美しく、豊艶な幕末狩野派の世界をご堪能ください。
会期 |
2018年9月11日(火)~2018年10月28日(日)
|
---|---|
会場 |
静岡県立美術館
![]() |
住所 | 静岡県静岡市駿河区谷田53-2 |
時間 |
10:00~17:30
(最終入場時間 17:00)
|
休館日 |
月曜日 ※9月17日(月・祝)、9月24日(月・振休)、 10月8日(月・祝)は開館、翌日休館 |
観覧料 | 一般 1,000円(800円) 70歳以上 500円(400円) 大学生以下 無料
|
TEL | 054-263-5755 |
URL | http://spmoa.shizuoka.shizuoka.jp/exhibition/detail/46 |
5.0
狩野派=先人に学ぶ変化や個性の少ない画と思っていましたが、そういったイメージを覆す個性的・革新的な作品が多く見ごたえがありました。
特に狩野一信「五百羅漢図 」の迫力は印象に残っています。
4.0
ロバートキャンベルさんの講演日に観覧しました。
静岡県伊豆市には狩野派発祥の地と言われる狩野城があり、親近感を持つ県民も多いと思いますが、私もその一人です。幕末狩野派が手本とした狩野探幽「富士山図」(参考)を初め、富士山コーナーがありました。
私が気になったのはおめでたい狩野栄信「百猿図」。狩野一信「五百羅漢図」はチラシで期待した通り迫力がありました。冷泉為恭の襖絵の青色には思わずため息が出ました。
講演でキャンベルさんがおっしゃった「貪欲」という言葉が、見事に言い得てる展覧会です。
5.0
幕末狩野派展、最高でした。
この秋、見逃し厳禁の展覧会です。
普段目にする機会の少ない江戸後期の木挽町狩野家です。
栄信、養信の栄養コンビを中心に幕末までの狩野派作品を展望出来ます。
特に目を奪われたのが栄信の作品群です。
時代があまり古くないせいか、大切に保管されてきたのか
色鮮やかな美品優品ばかりが贅沢に並んでいます。
あまり評価が高くないと聞いていた幕末狩野派ですが、いやいや全く素晴らしい作品ばかりです。
中国の画家の作品に倣った絵画も出品されており、現在東博東洋館で開催中の中国書画展とも繋がります。
東博に近い方は是非中国書画を観覧してから本展覧会に伺うことをオススメします。
また展覧会ラストを飾る狩野芳崖、東博本館常設では芳崖《山水図》が展示中。
泉屋博古館分館では狩野芳崖展を開催中とのことでココでも繋がり。
更には収蔵作品展も凄くて、文人画を中心に川端玉章、渡辺省亭、大観、観山と
19世紀日本絵画を存分に堪能出来ます。
加島美術では渡辺省亭展を開催中とのことでココでも更に繋がり。
本展覧会は巡回ありません。
確かに行きにくい場所ではあるので土日でもそこまで混むことは無いでしょう。
だからこそ広い空間でゆったりと狩野派絵画を独占出来ます。
企画展、収蔵作品展、ロダン館と全部のせボリュームたっぷりの展示です。
3時間は確保してから観覧したいところです。
本当に日本美術の繋がりを実感出来る素晴らしく貴重な機会です。
是非是非。
あなたも感想・評価を投稿してみませんか?
感想・評価を投稿する
より詳しい鑑賞レポート 《600文字以上》のご投稿は、
こちらから。ページ枠でご紹介となります。
鑑賞レポート《600文字以上》を投稿する
周辺で開催中の展覧会も探してみて下さい。
静岡県で開催中の展覧会
狩野永岳「三十六歌仙歌意図屏風」(左隻)(静岡県立美術館)
狩野永岳「三十六歌仙歌意図屏風」(右隻)(静岡県立美術館)
狩野一信「五百羅漢図 第21幅」(増上寺)
狩野栄信「帝鑑図」(個人蔵) 前期展示
狩野永岳「富士山登龍図」(静岡県立美術館)
狩野養信ほか「江戸名所真景図」(東京国立博物館)(部分)
冷泉為恭「鷹狩図襖絵」(個人蔵)
冷泉為恭「曲水宴図襖絵」(個人蔵)