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御影堂でまた会おう!
東山魁夷に出会ったのは、中学生ぐらいでしょうか。
森の中に一頭の馬がいる風景。
そのあまりの美しさに魅了された私でしたが、当時は日本人画家では無く、北欧の画家が、自国の伝説やおとぎ話の絵を描いたんだろう・・そんな程度の認識でした。
その絵『緑響く』が、日本人画家の筆による物で、蓼科が舞台と知ったのはいつのことでしょう。
その後、テレビ「美の巨人たち」で『道』を取り上げたのを観て、その頃「道好き」を自認していた私は今更ながらに彼の作風の虜に。
そして唐招提寺・御影堂の障壁画の存在を知り、ぜひ現物を見たく、公開日を待って奈良へ・・
ところが、御影堂は改修中のため、7年間は公開中止。肝心の障壁画も福岡をはじめとして日本各地へ。。
7年間・・長いやろ・・と思っていたところ、
京都で魁夷展がある。と妻に教えてもらったのが数ヶ月前。
行ってきました。やっと。
ただでさえ人気の高い画家ですが、ちょうど「美の巨人たち」でこの障壁画が放映されたばかり。
覚悟はしておりました、かなりの人出でした(昨年の北斎展ほどでは無かったけど)
障壁画だけで無く、『緑響く』も『道』、『残照』『花明り』と観たかった絵が全てそろっていました。
なかでも『白夜』が良かった。私はこの絵を前にして、酔い潰れるまでワインを飲みたい!
モチロン、障壁画は圧巻の一言。私はこの障壁画に囲まれた部屋の中なら一升だって飲める。。。
正直、海を描いた「濤声(とうせい)」が目当てでしたが、森を描いた「山雲(さんうん)」の方が実際に観たときの鳥肌具合が違う。。
7年後、御影堂に収まった彼らを観るのが待ち遠しいです。