5.0
ゲームからの俄ですが・・ハマってます
それにしても良くこれだけ集めた物です。期間は4期に分かれていて、多少の入替があったようですが
通期で200点。その中には刀剣ではなく、絵巻物や資料が含まれているとはいえ
国宝級、重文織り交ぜて、これだけの刀剣を一度に観る美術展があったのでしょうか?
わたしも、にわか刀剣ファンのため前例を知りません。
もっとも、この催しはゲーム「刀剣乱舞」がブレイクする前から計画されていたとか。
その根回しがなく、刀剣乱舞ブームだけが牽引力であったら、これほどの本数が集まらなかったろうし
刀剣乱舞ブームが起きていなければ、やはりこれほどの本数が集まらなかったのではないでしょうか。
にわか刀剣ファンとはいえ、美術館や博物館で刀剣を観たのは今回が初めてではありません。
東博で三日月宗近を観て、そのそり具合や三日月型の打ちのけに感じ入ったこともあります。
ところで、武器を美術工芸品として鑑賞すると言うのは、他国でもあるのでしょうか?
たしかに、拳銃にも美しい装飾が施された物もありますし、銃そのものを美しいと感じる人もいるでしょう。
青竜刀やエクスガリバー、古くはロンギヌスの槍など(実在するかは別として)歴史に名高い武器や伝説もあります。
ダマスカスナイフの地紋に美を見いだす人もいるでしょう。
しかしながら、「刀」に我々日本人が感じる美って、それらとは異質な物・・と感じるのは私の思い込みでしょうか。
ただの研ぎすまれた鉄の塊です。
しかし、そこから見いだせる美は、人によって違うと思います。
刀身の姿形が好きな人もいるでしょう。切っ先のバランスが好きな人もいるでしょう。
私は今回、いろいろな刀剣を観て、「地金と刃文」の美しさに魅力を感じるのだ。ということに気づきました。
刃文には直刃と乱刃に大別され、さらに細かな区分があるらしいのですが、直刃すぎると味気ない。
乱れが強すぎると野暮ったい。少し乱れている具合がいい。
そして、地金にもすこし細い筋がはいり、刃文と地金の狭間が少しグラデーションになっているがいい。
ちょうど、朝霧の中に立ちこめる雲間を描いたような、早朝の池を観ているような、そんな情景を感じてしますのです。
と思うと、やはり刀剣を絵画として観ている自分が居るのだな・・と気づかされます。
奥深いこの世界ですが、少し… Read More