小沢剛 不完全-パラレルな美術史

千葉市美術館

  • 開催期間:2018年1月6日(土)~2018年2月25日(日)
  • クリップ数:6 件
  • 感想・評価:3 件
小沢剛 不完全-パラレルな美術史 千葉市美術館-1
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小沢剛 不完全-パラレルな美術史 千葉市美術館-7
小沢剛《不完全》2017年(展示風景:「東京藝術大学130周年記念 藝大茶会それゆえに」、東京藝術大学大石膏室)
小沢剛《帰って来たペインターF》2015年 森美術館
小沢剛《金沢七不思議》2008年 金沢21世紀美術館蔵 撮影:木奥惠三
小沢剛《油絵茶屋再現》2011年 作家蔵
小沢剛《新なすび画廊―マルチェラ・トゥルジーロ「脱皮する女」》1997年 作家蔵
小沢剛《新なすび画廊―マルチェラ・トゥルジーロ「脱皮する女」》1997年 作家蔵
小沢剛《醤油画資料館》1999年 福岡アジア美術館蔵 撮影:四宮佑次
小沢剛 不完全-パラレルな美術史 千葉市美術館-1
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この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

現代アーティスト小沢剛(1965-)は、自らの周りや美術の歴史などから様々な事象を拾い上げ、笑いを誘うユーモアと鋭い分析的視点を備えた作品に仕立てあげてきました。

本展では、新作インスタレーションを筆頭に、小沢が日本美術史からテーマを得て制作した作品を中心に展示します。

明治維新以降、西洋から様々な美術技法や制度が輸入されてきましたが、それらは日本の実情にあわせてかたちを変え、ときとして奇妙な姿へと変貌することもありました。

今回、新作インスタレーションのテーマとして選ばれた「石膏像/石膏デッサン」も、そのような事例のひとつです。アカデミズム期のヨーロッパで生み出されたこの教育法は、明治初頭に日本に移入されたのち、近代絵画の時代に独自の発展をとげました。本家のヨーロッパでは早々に廃れてしまいましたが、わが国では戦後、美大の入試科目として重要な役割を果たし、芸術表現が多様化した21世紀になってさえ、美術教育の教材として存続しています。

今回展示される他の作品も、日本美術史から拾い上げたこうした断層や不整合に光をあてます。日本人に欠かせない調味料である醤油がかつて画材として使用されていたという架空の設定のもと、過去の著名な美術作品を醤油で再現した《醤油画資料館》(1999)や、「戦争画家」として時代の流れに翻弄された藤田嗣治をモデルに、史実とフィクションが入り交じった物語を作り出した《帰って来たペインターF》(2015)などは、まさに小沢が生み出した「パラレルな美術史」と言えるでしょう。

今回の展覧会タイトルとして選ばれた「不完全」とは、明治時代に活躍した美術史家であり東京美術学校(現・東京藝術大学)の初代校長である岡倉天心(覚三)の著書『茶の本』に頻出する言葉です。「不完全」とは完全に対するネガティブな言葉ではなく、完全を目指す途上に立つ、限りなく豊かでやさしい意味をもちます。

本展は小沢にとって、関東で開催される久々の大規模個展となります。この機会にぜひ、そのユニークな作品世界に触れてください。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2018年1月6日(土)~2018年2月25日(日)
会場 千葉市美術館 Google Map
住所 千葉県千葉市中央区中央3-10-8
時間 10:00~18:00 (最終入場時間 17:30)
  • 日~木曜日 10:00~18:00
    金・土曜日 10:00~20:00
    ※入場受付は閉館の30分前まで
休館日 2月5日(月)
観覧料 一般 1,200円(960円)
大学生 700円(560円)
小・中学生、高校生無料
  • ※( )内は前売券、団体20名以上、千葉市内在住65歳以上の方の料金
    ※障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料
    ※前売券はミュージアムショップ(12月17日まで)、およびローソンチケット(Lコード:31607)、セブンイレブン(セブンチケット)(1月5日まで、1月6日以降は当日券販売)、千葉都市モノレール「千葉みなと駅」「千葉駅」「都賀駅」「千城台駅」の窓口(1月5日まで)にて販売
TEL043-221-2311
URLhttp://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2017/0106/0106.html

千葉市美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

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感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

3.0

難しいけど楽しい展覧会

展示室ごとに 、
・不完全  ・金沢七不思議  ・す下降にンバンレパ兵神神兵パレンバンに降下す
・帰って来たペインターF  ・醤油画資料館  ・なすび画廊
とテーマがあって、それぞれに興味深い試みを感じる展示でした。
ただし、展示室に入ってすぐの説明書きをしっかり読まないと意味不明(笑)
私にとってはなかなか頭を使う展覧会でした(笑)

3.0

現代アートは刺さるのか

都内の大きな美術館では企画しないような攻めた展覧会の多い千葉市美術館、
今回は現代アートの小沢剛です。

音楽でも美術でも前衛や現代アートなど今一つ理解しにくい分野ですが
本展はなかなか楽しめました。
何かが分かったわけでもありませんが何だかデカくてスゴイといったフワッとした感じですね…

JBであればDon't Think, FEEL!でしょうか。
現代アートが刺さるようになるにはもう少し場数を踏む必要がありそうです。

5.0

素晴らしいインスタレーション

昨年9月に「鈴木春信展」を観て以来の千葉市立美術館訪問です。同美術館は版画の美術館という印象が強く、過去に観たいくつかの展覧会は、小さな版画がぎっしりと並んでおり、その作品数の多さに圧倒され、最初は熱心に観ていても、後半は飽きてざっと流していました。もっと展示方法に飽きさせない工夫がないものかとやや不満を持っていました。
今回の展覧会は、今までとは全く異なり、巨大オブジェの並ぶ素晴らしいインスタレーションでした。千葉市美術館でもこんな展示ができるのだと驚きました。
作品は「不完全」、「金沢七不思議」、「神兵パレンバンに降下す」、「帰ってきたペインターF」、「油絵茶屋再現」、「醤油画資料館」「なすび画廊」の7つのみですが、いずれもタイトルが示すように摩訶不思議なインスタレーションです。小沢剛というアーチストの名は初めて知りましたが、とにかく面白いのでお薦めです。こんなに面白いのに入館者が疎らなのが気になります。なお、「不完全」のコーナーに飾られたデッサンの中に学生時代の青木繁の作品がありました。お見逃しなく。

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出展作品・関連画像IMAGES

小沢剛《不完全》2017年(展示風景:「東京藝術大学130周年記念 藝大茶会それゆえに」、東京藝術大学大石膏室)

小沢剛《帰って来たペインターF》2015年 森美術館

小沢剛《金沢七不思議》2008年 金沢21世紀美術館蔵 撮影:木奥惠三

小沢剛《油絵茶屋再現》2011年 作家蔵

小沢剛《新なすび画廊―マルチェラ・トゥルジーロ「脱皮する女」》1997年 作家蔵

小沢剛《新なすび画廊―マルチェラ・トゥルジーロ「脱皮する女」》1997年 作家蔵

小沢剛《醤油画資料館》1999年 福岡アジア美術館蔵 撮影:四宮佑次

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