この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
紅、朱、緋色…赤色の概念は広く、多様な色彩を含みます。
陶磁器製作における赤の表現には、いくつかの方法があります。焼成によって、表面が自然に赤や赤褐色に発色すること。赤土を用いたり、土に鉱物を加えることで、意図的に赤みがかった色に発色させること。また、赤絵具による絵付けも、技法として確立されています。
志野焼もそのひとつです。特徴は、白い釉肌を持ち、素地に含まれる鉄分が焼成により化学反応を起こし、表面に志野特有の淡い緋色が現れることです。豊蔵は、昭和5年大萱牟田洞での志野の陶片発見を機に、志野の再現に取り組みます。昭和40年以降の作品には、緋色の全面に現れる華やかな作品がみられます。
また、赤絵の技法は、11世紀末から13世紀の中国の北宋から金時代にかけて磁州窯系の窯で発展していき、日本では江戸時代以降に多く生産されるようになります。豊蔵は昭和21年に多治見に水月窯を開き、そこでは染付や色絵、赤絵、織部、粉引など、大萱の窯では作ることのできない作品も作っています。
本展では、緋色の濃淡や絵付けの繊細な線の表現に現れる赤色に注目し、豊蔵作品とコレクションから、志野と赤絵の作品を展示します。陶磁器における多様な赤の表現をご覧ください。
また、通常展「豊蔵の世界」では、豊蔵の歩みをよりわかりやすくするよう、初期から晩年までの大萱での制作、水月窯製作品、萩、唐津など他地域で制作された作品も展示します。
◆ ギャラリートーク
学芸員が展示を案内します
日程 平成30年1月20日(土)、2月17日(土)
時間 13時30分より (約30分程度) ※要入館券
集合場所 荒川豊蔵資料館 ロビー
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2017年12月9日(土)~2018年2月25日(日) |
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会場 |
荒川豊蔵資料館
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住所 | 岐阜県可児市久々利柿下入会352番地 |
時間 | 9:30~16:00 (最終入場時間 15:30) |
休館日 |
月曜日 ※月曜日が祝日の場合は開館、祝日の翌日休館 ※展示替期間 ※年末年始 |
観覧料 | 一般 210円 団体 150円(20名以上) 高校生以下 無料 障がい者(手帳提示)の方と付き添いの方(1名)無料 選べる共通入館券※ 310円 ※「選べる共通入館券」を利用の場合、市内有料施設3館(荒川豊蔵資料館・可児郷土歴史館・戦国山城ミュージアム )のうち2館選んで入館できます。有効期限は1年間です。また、川合考古資料館 は無料で観覧できます。 |
TEL | 0574-64-1461 |
URL | http://www.city.kani.lg.jp/11834.htm |
割引券 | http://www.city.kani.lg.jp/10434.htm |
荒川豊蔵資料館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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出展作品・関連画像IMAGES

【作品名】志野茶碗 銘 耶登能烏梅【制作年代】昭和45年(1970)【制作地】可児・大萱

【作品名】黄瀬戸竹花入【制作年代】昭和28年頃(1953)【制作地】可児・大萱

【作品名】瀬戸黒茶碗【制作年代】昭和10年(1935)【制作地】可児・大萱

【作品名】志野香合【制作年代】昭和年代【制作地】可児・大萱

【作品名】染付桃花流水絵水指【制作年代】昭和23年(1948)【制作地】多治見・水月窯

【作品名】赤絵椿図鉢【制作年代】昭和20年代(1945~1954)【制作地】多治見・水月窯