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素材と造形のたのしさ
ファッションデザイナーの個展というと、国内でも海外の著名なデザイナー展が多い。そして多くの場合はすでに故人の回顧展。だからこそ、現在も多方面で活躍されている日本人デザイナーの作品展が見られるのは嬉しい。とりわけ本展で紹介される永澤陽一の作品は、素材と造形の特異さが際立っており、アートとしての側面が強い。
同館のコレクション展でもたびたび展示されていた毛髪ドレスをはじめ、馬の脚を模ったパンツや人工芝製のアイテムなど、着心地は良くなさそうだが目に愉しい作品が印象に残る。同時に、歴史的な伝統衣装に範をとった衣服や現代的で大胆なシルエットにも溢れており、さまざまな軸や視点から「着るモノ」を構築するデザイナーの創造性が楽しめた。
神戸ファッション美術館で過去に開催された現代ファッション展はいくつかあるものの、それほど多いわけでもない。同館の規模感だからこその、現在活動中のファッションデザイナーの展覧会の開催をもっと期待したい。





