4.0
梅津庸一による構成が楽しく斬新
タイトルからすると梅津庸一の個展のように見えますが、ちょっとちがっていて、梅津庸一はキュレーターとして、作品の選定や展示構成、そして会場の装飾を担当してます。梅津庸一のキュレーションとエキシビション メーカー、つまり「展覧会を作る人」という言葉が気になって、見に行きました。
展示されている作品は、「ワタリウム美術館設立以前に和多利志津子(前館長)の交流によって集められた作品群(これらのほとんどはワタリウム美術館では未公開)を軸に、現在活躍中の作家たちを加えるという展示構成」とのこと。作品それぞれは、割とサイズの小さい作品が多いのですが、篠田桃紅とかホルスト・ヤンセンとか、そこそこ普段は目にしない作品が並んでいて、面白い体験でした。特に、現代作家の作品と、コレクション作品が混在していて、その並びの妙も感じられる。そして会場の装飾というか、作品が掛けてある壁に手書きのドローイングがあったり、絵具を垂らしたりと、いろいろと仕込んでいて、新鮮でした。あと現代作家では山﨑結以が◎。ちなみに「何度でも展覧会へ入場できるパスポート制チケット」なので、また見に行こうと思います。