テート美術館展
英国政府が所蔵する美術作品を収蔵・管理する「TATE」の、7万7千点を超すコレクションの中から、「光」をテーマにした作品を集めた展覧会。
聖書を描いた作品
風景画
写真
抽象画
現代のインスタレーション
モネから草間彌生さんまで、時代や地域やジャンルを超えて、「光」に魅了されたアーティストたちの作品たちを堪能してきました。
数十年前…
学校帰りの京都市美術館の仄暗い展示室で、わたしは初めてターナーの絵と出会いました。緻密な画力で空気や光を描いた作品たちに、吸い込まれそうになったのを覚えています。
美術作品は観る人の心を映すものだと思っていて、中学生の時の印象と大人になった今観る印象はどう変化したのか確かめてみたいと思って、今回の展覧会を楽しみにしていました。
ドラマティックな風景画を描くターナーと、穏やかな作風の風景画のコンスタブルの対比は非常に興味深かった。
展覧会のポスターやフライヤーになった、ジョン・ブレットの『ドーセットシャーの崖から見るイギリス海峡』。海に向かって落ちるやわらかい光が素敵。
大好きなモネの『エプト川のポプラ並木』と『ポール・ヴィレのセーヌ川』
印象派のモネやピサロは、普仏戦争の戦禍を避けるため滞在したロンドンで、ターナーの作品にふれて感銘を受けたそうです。つまり印象派はターナーに源流があるのですね。
ウィリアム・ローゼンスタインの『母と子』。西陽が差し込んでいる部屋の中の親子を描いた作品。温度を感じる。
リヒターの『アブストラクト・ペインティング(726)』。まるでデジタル作品みたい。
音という目に見えないものを色と形で表現した作品。カンディンスキーの『スウィング』。作品から音楽を感じますね。
「星くずの素粒子」
オラファー・エリアソンの大きな作品。ゆっくりと回転するガラスの球体は神秘的な光を放ち、ずっと眺めていられました。
音声ガイドは板垣李光人さん。
Lichtはドイツ語で光という意味。
完璧な展覧会でした。
もう一度観たいな。