藝大コレクション展2022 春の名品探訪 天平の誘惑
東京藝術大学大学美術館|東京都
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初めての天平美術鑑賞
岡倉天心の心をとらえた天平美術。
藝術大学のコレクションが多数紹介され、初めて触れる天平美術を堪能しました。
また、それに触発された後世の作品も。
<印象に残った作品>
〇月光菩薩坐像
「天平美術を理想的と評した岡倉天心の理念を映したコレクション」と解説された作品。天平美術とはどんなものか?と思っていたが、これがまずその答えなのだろう。お腹のあたりの損傷激しく、痛ましく思える。が、大切に保管し調査されてきたことも伝わる。
〇奈良官遊地取(加納芳崖)
明治時代に描かれた、古社寺のスケッチ。
「慣れ親しんだ筆でなく、鉛筆で描かれており」と解説にあり、鉛筆がこのころから広まっていたのかと感動。筆が主流だった時代から鉛筆へと変わり、初めて鉛筆で描いたときはどのような気分なのか想像してわくわくする。
〇野遊び(和田英作)
三人の女性が楽器を手に、野に出ている。女性たちの衣装が細かく、色彩鮮やかで美しい。
〇入道雲(長原孝太郎)
入道雲を擬人化したら、このような力強いおじさんになるのか!と感心。
〇韋駄天(竹内久一)
躍動感溢れる造形。速さを木造で表現するとこのような形になるのか。
なかなか天平美術に触れることがなかったので、とても良い機会でした。
このような歴史を経て、現代の美術につながっているのだなと、つながりを知ることでこれからの美術鑑賞がより楽しくなりそうです。
天平美術の特徴や岡倉天心がどのような部分に魅かれていたのかの解説がもっとあったら嬉しいなと、全く詳しくなかった私は思いました。