コレクション展 本郷新 彫刻の設計図リターンズ
会期:〜
美術館・展覧会情報サイト アートアジェンダ - 日本全国 312 の美術館・博物館と 577 の開催中&開催予定の展覧会をご紹介中!
本郷新記念札幌彫刻美術館は、札幌市中央区宮の森の閑静な住宅街のなかにあり、戦後日本を代表する札幌生まれの彫刻家・本郷新(1905-1980)の彫刻・絵画など1,800点余りの作品を所蔵している美術館である。
本郷新は、戦後日本の具象彫刻を牽引した札幌生まれの彫刻家である。東京高等工芸学校(現千葉大学工学部)工芸図案科工芸彫刻部で彫刻を学ぶとともに、高村光太郎に師事。ロダン、ブールデルなど西洋近代彫刻の影響を受けながら、写実を基盤とした造形を探究した。
1939(昭和14)年には山内壮夫、柳原義達、佐藤忠良、舟越保武ら気鋭の若手とともに新制作派協会(現新制作協会)彫刻部を創設。戦争という困難な時代状況のなかで制作に励み、1942(昭和17)年には彫刻論集『彫刻の美』を著した。
ダイナミックで力強い生命感にあふれる本郷の人体像は、たえず社会に目を向け、平和を希求した彫刻家の情熱を映すものであり、観る者に時代を経ても色褪せることのない感動を与えてくれる。
田上義也設計による本館には、さまざまな視点から本郷新の芸術を紹介するコレクション展や、彫刻に関する企画展を開催。
隣接する記念館は、上遠野徹による設計。かつて本郷新がアトリエ・ギャラリーとして建てた邸宅である。本郷新の彫刻・絵画作品のほか、全国各地に設置された本郷新の野外彫刻の石膏原型、制作道具や家具類を常設展示しており、かつての邸宅の雰囲気を味わいながら、本郷の彫刻とその制作の息吹にふれることができる。2階の窓からは札幌市街の眺望を楽しむことができる。
本郷は、東京都世田谷区のアトリエを拠点に制作活動を続ける傍ら、小樽市の春香山にもアトリエを構えていたが、1977(昭和52)年、春香山に代わり生地である札幌市の宮の森に新たにアトリエを建てた。その後まもなく闘病生活を強いられることになり、1980(昭和55)年、肺がんにより74歳で他界する。
本郷の没後、このアトリエと共に400点を超える彫刻作品と700点に及ぶ油彩、デッサン、版画などを遺族から譲り受け、この建物を記念館と位置づけ、隣接地に本館を建設し、札幌彫刻美術館として1981(昭和56)年に開館。2007年(平成19年)より財団法人札幌市芸術文化財団の運営となり、「本郷新記念札彫刻美術館」と改称。
この美術館にはまだ感想・評価の投稿がありません。
最初の感想・評価を投稿してみませんか?
(展覧会についての感想・評価は、各展覧会のページよりご投稿をお願いいたします。
こちらは、「美術館」自体についての感想・評価の投稿欄となります。)
感想・評価を投稿する