5.0
個性が輝いている展覧会です
楽しい気持ちなれる作品ばかりでした。
大胆にのびのびと色も形も自由で、羨ましいと感じるぐらいの作品もあれば、繊細に緻密に作られた作品もたくさんありました。
なかでも、同じ文字の繰り返しで作られた作品は、繰り返しでありながら、見ていても飽きがありません。
たくさんの作品を観て、私は楽しいや嬉しいという気持ちになれました。
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日本語では、「生(なま)の芸術」と訳されてきたアール・ブリュット。1940年代、フランスの画家、ジャン・デュビュッフェが、精神障害者や独学のつくり手などの作品に心を打たれ、提唱した美術の概念です。本展では、2023年に日本財団より受贈した、45人の日本のアール・ブリュットのつくり手による作品約450点を展示します。
たとえば、「も」を何百回と書いたり、他人には読めない文字で毎日同じ内容の日記を記したり、寝る間を惜しんで記号を描き続けたり―冴えたひらめきや、ひたむきなこだわりを形にするため、出どころの謎めいた発想と熱量をもって挑む、そんな冒険的な創作との出会いをお楽しみください。
45人の作品が滋賀県立美術館に収蔵されるまで
2010年、フランス・パリのアル・サン・ピエール美術館で「アール・ブリュット・ジャポネ(邦訳:日本のアール・ブリュット)」展が開催されました。この展覧会では、滋賀を含む全国各地でその才能を見出された障害のある人や独学のつくり手たちの作品が日本のアール・ブリュットとして紹介され、話題を呼びました。さらに、会期後日本に戻ってきた作品群による巡回展が国内各地で開催され、逆輸入的に日本でもアール・ブリュットが注目を集めるきっかけとなりました。
本展に出品される45人の作品は、「アール・ブリュット・ジャポネ」展に出展された後、日本財団により所蔵されていたのもので、2023年、さらなる活用を目的に、アール・ブリュットを収集方針に掲げる国内唯一の公立美術館である滋賀県立美術館が寄贈(寄託を含む)を受けました。これにより、滋賀県立美術館は世界でも有数のアール・ブリュットのコレクション(731件)を有する美術館となりました。
会期 | 2024年4月20日(土)~2024年6月23日(日) |
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会場 | 滋賀県立美術館 Google Map |
展示室 | 展示室3 |
住所 | 滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1 |
時間 | 9:30~17:00 (最終入場時間 16:30) |
休館日 |
月曜日 ※ただし休日の場合には開館し、翌日火曜日休館 |
観覧料 | 一般 950円(800円) 高校生・大学生 600円(500円) 小学生・中学生 400円(300円)
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TEL | 077-543-2111 |
URL | https://www.shigamuseum.jp/ |
5.0
楽しい気持ちなれる作品ばかりでした。
大胆にのびのびと色も形も自由で、羨ましいと感じるぐらいの作品もあれば、繊細に緻密に作られた作品もたくさんありました。
なかでも、同じ文字の繰り返しで作られた作品は、繰り返しでありながら、見ていても飽きがありません。
たくさんの作品を観て、私は楽しいや嬉しいという気持ちになれました。
4.0
解説文にもあったように、出品作品のそれぞれが、見る人を意識して描いた作品は皆無です。したがって、多くの画家は意識するとしないとにかかわらず、見られる目を想定した描画作業であろう。そうであるなら必然的にその描画の完成を予想した描画、すなわち予定調和が想定された作品ばかりと言っても過言ではない。
しかし、「アール・ブリュット」における作品は見るであろう人々を予想した作品ではない、それゆえ、褒められたいといったことを思いながら作られていないという点で、「巧まざる」作品であり、自らの描画動機に忠実に従った作品であることが特徴であろう。それ故に、ある意味では、見る人に媚びを売っていない作品である。そして、このことがある種のすがすがしい感動を与えるのであろう。
3.0
近代美術館として設立された美術館。紆余曲折の末、数年前に県立美術館として再スタートを切られました。
コレクションの方針のそのひとつが「アール・ブリュット」。
これまでにも常設展示でその一片を公開されてきましたが、今回特別展示として新たなコレクションを含めた公開となりました。
一度紹介した立場として公開し続ける責任がある、とする館長の想いに共感するものもあります。
県内ゆかりの作家の作品の収集も精力的に進められており、これからの充実に期待が持てる美術館だと思います。
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