5.0
秋の彩り
小杉小二郎「雪の窓辺」のオレンジを見て、行くことを決意した。期待通り、暖色の絵画を沢山見ることができた。そういう明るい紅葉の中に、小鳥(前田青邨「奈良の鶴之子」)や空(安田靫彦「富士秋霽」)など日本画の青があると、目を引く美しさがある(いつも同じことを言っている)。
また、木々には茂っているところと葉が薄いところがあって、そこにもやぁっとした感じが生まれるため、日本画との親和性が高いように思えた。
それから、舟越桂の作品が見られてよかった。彫刻作品は光が当たって影が生まれるところに、絵画にはない面白さを感じる。
美術館発のバスは土日は1時間に1本であったが、美術館の隣の建物に、舟越桂「長い休止符」を再現した写真が撮れるフォトスポットと、秋の思い出を貼り絵にする体験コーナーがあって、ホスピタリティを感じた。貼り付ける用のはがき大の紙と、種類豊富な色紙、糊を自由に使えて、すぐそばに手を洗える場所もあった。1時間くらい待たなければならなかったバスの時間がすぐやって来たほど、夢中になってしまった。完成品を提出すると、展示してもらえる。同行者は焼き芋、私は熊本城の石垣を象ったのだが、伝わっただろうか?