この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
白井美穂の作品にある洗練された造形と、意味を複雑に重ねて提示する深い思考は、35年以上のあいだ驚異的な質を維持しています。
バブル経済が終焉に向かう1980年代末から90年代に白井は、社会的慣習や風俗を巧みに引用、流用し、家具や結界など既製品を用いて華麗で大胆なインスタレーションを展開しました。艶やかな黒色や反射する硬質な物質の使用が特徴で、また写真も印象的に使われています。
平成のただなかにあった2000年代半ば以降は、ピンクや水色といった明るい色が登場し、布や糸など柔らかい素材が用いられ、また絵画が中心的役割を果たすようになります。錬金術書の挿絵や物語からとったイメージに、宇宙や生命の循環への思索が織り込まれます。
「白井美穂 森の空地」展では、貴重な初期作品を再構成し、最新作とあわせて展示します。もの、空間、イメージがからまり生まれる迷宮の、その先に開かれる「空き地」へ、どうぞお越しください。
◆ 白井美穂(しらいみお)
1962年生まれ。東京藝術大学美術学部で学んだ後、1980年代末から大規模なインスタレーションを旺盛に発表して注目を集める。1993年アジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)の助成を得てニューヨークに渡り、2006年まで同地を拠点に活動する。帰国後は住み慣れた東京西部に戻り、映像や絵画、立体作品等を制作している。1994年にファーレ立川にパブリックアート《Round Trip》と《Cut》を設置。個展のほかに、「アーティスト・ファイル2008」(2008年 国立新美術館・東京)、「瀬戸内国際芸術祭」(2013年 宇野港・岡山)、「あいちトリエンナーレ」(2013年 愛知県美術館・愛知)等に参加。東京造形大学教授。
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2023年12月16日(土)~2024年2月25日(日) |
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会場 |
府中市美術館
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住所 | 東京都府中市浅間町1丁目3番地(都立府中の森公園内) |
時間 |
10:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
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休館日 |
月曜日 月曜日、12月29日(金)~1月3日(水)、 1月9日(火)、2月13日(火) ※ただし1月8日、2月12日は開館 |
観覧料 | 一般 700円(560円) 高校・大学生 350円(280円) 小・中学生 150円(120円)
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TEL | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
URL | https://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/ |
府中市美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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出展作品・関連画像IMAGES

映像作品《Forever Afteroon》より 2008年 府中市美術館蔵

《前へ前へとバックする》1989年 個人蔵

《卓上噴水》1990/92年 作家蔵

《Table》1992年 千葉市美術館蔵

《Waterfall(Why Are You Afraid of Black and White?) 》1993年 作家蔵

《Cut》1993年 府中市美術館蔵

《Across the River》2005年 作家蔵

映像作品《Forever Afteroon》より 2008年 府中市美術館蔵

個展「Time Is Vertical」(2018年 nap gallery、東京)での展示風景
右:《反転波》2018年 府中美術館蔵