5.0
魅力は何なのだろうとずっと問い続ける
「体」をめぐる9つのセクション。自身と真摯に向き合いながら丁寧に考えられ生み出された作品たち。
茶色になった紙、飛び散り、足跡のついた墨、大型カメラで撮られたフィルターのかかったような写真、束ねられた紙をそっとおさえる文鎮、遊び心に踊るタイポグラフィー、ティンゲリーの動く作品みたいなガシャガシャと音をきざむ活版印刷機、つなぎあわされた布や紙、本棚の上でなだれ倒れかかる古い本、空間(余白)にさえもかつて存在していたことを、やさしく、確かに充満させる糸、針、型紙…、その時間と空間に対する彼の気持ち…。
センスのよさはピカイチ。どれもがすごくカッコイイ。だが、それだけではない何か未知のチカラを感じる。何度でも観て何度でも考え続けていきたい。