特別展 住吉広行
―江戸後期やまと絵の開拓者―

大和文華館

  • 開催期間:2022年10月8日(土)~2022年11月13日(日)
  • クリップ数:3 件
  • 感想・評価:1 件
特別展 住吉広行 ―江戸後期やまと絵の開拓者― 大和文華館-1
特別展 住吉広行 ―江戸後期やまと絵の開拓者― 大和文華館-2
特別展 住吉広行 ―江戸後期やまと絵の開拓者― 大和文華館-3
特別展 住吉広行 ―江戸後期やまと絵の開拓者― 大和文華館-4
特別展 住吉広行 ―江戸後期やまと絵の開拓者― 大和文華館-5
源氏物語須磨巻絵巻(部分)  住吉広行筆 斎宮歴史博物館蔵 ※巻替あり
賢聖障子 傅説図  住吉広行筆 個人蔵
栄花物語舞楽図 住吉広行筆 毛利博物館蔵
虎図 住吉広行筆 個人蔵
四季絵屏風(左隻)  住吉広行筆 宮内庁三の丸尚蔵館蔵 ※隻替あり
特別展 住吉広行 ―江戸後期やまと絵の開拓者― 大和文華館-1
特別展 住吉広行 ―江戸後期やまと絵の開拓者― 大和文華館-1
特別展 住吉広行 ―江戸後期やまと絵の開拓者― 大和文華館-1
特別展 住吉広行 ―江戸後期やまと絵の開拓者― 大和文華館-1
特別展 住吉広行 ―江戸後期やまと絵の開拓者― 大和文華館-1

この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

住吉広行(1755~1811)は、住吉家の五代目当主として活躍した絵師です。住吉家当主は、江戸時代前期に活躍した初代の如慶、二代目の具慶以降はあまり注目されてきませんでしたが、具慶以降も代々幕府の御用を務めており、特に五代目の広行は、将軍家斉のもとで老中首座・将軍補佐を務めた松平定信に重用され、様々な重要な文化事業に携わりました。寛政度の内裏造営では、最も格の高い紫宸殿の「賢聖障子」の制作を、急逝した狩野家のトップの狩野典信に代わって広行が行い、名実ともにやまと絵界の頂点に立つことになります。

広行は、有職故実や古画の知識を様々な絵画制作に活かし、復古的な画題を手掛けたり、古画の図様を積極的に取り入れたり、豊麗なやまと絵の彩色を極めたりしています。18世紀後期から19世紀前期にかけて活躍する復古やまと絵派や江戸琳派の絵師たちにも類似した傾向が見られ、広行の画業は、江戸時代後期のやまと絵の新しい方向性を先導するものとして注目されます。

本展は、住吉広行を中心に取りあげるはじめての展覧会になります。広行が如慶・具慶の伝統をどのように引き継ぎ、新しい時代の要請にどのように応え、やまと絵の地平をどのように切り拓いていったのか、その画業を明らかにします。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2022年10月8日(土)~2022年11月13日(日)
  • ※会期中展示替あり
    【前期】10月8日(土)~ 10月23日(日)
    【後期】10月25日(火)~11月13日(日)
会場 大和文華館 Google Map
住所 奈良県奈良市学園南1丁目11番6号
時間 10:00~17:00 (最終入場時間 16:30)
休館日 月曜日 
10月11日(火)
※ただし、10月10日(月・祝)は開館
観覧料 一般 950円
高校・大学生 730円
小学・中学生 無料
  • ※20名以上の団体は相当料金の2割引で引率者1名無料
    ※「障がい者手帳」をお持ちの方とご同伴者1名2割引
TEL0742-45-0544
URLhttps://www.kintetsu-g-hd.co.jp/culture/yamato/exhibition/sumiyoshihiroyuki.html

大和文華館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

大和文華館 大和文華館

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

4.0

雅なやまと絵の世界 住吉家の五代目当主住吉広行とは。

お庭の紅葉も気になり、またもや、会期末に駆け込み。
住吉家といえば土佐派から繋がるやまと絵の家系ですが
詳しくは、もちろん、私は全く知らない。
「住吉広行」を中心に取り上げる初めての展覧会だそうで
「やまと絵」ならば、雅なものが並んでいるのではないだろうかと伺ってきました。
特別展で、担当学芸員さんのこの展覧会へ向けての丁寧な研究、準備、が伝わる良い展覧会でした。
(大和文華館はいつも丁寧な展示なのですが)
香雪美蔵の住吉家の家系図から始まり、五代広行までの流れを作品とともに紹介し、第2章は広行の画業を分類して展示。
濃彩(「御用絵師」でもあり、使われている絵具が良いものに違いない)で、緻密に描かれた雅な世界。
「源氏物語」や「栄花物語舞楽図」は、愛おしくもあり、もう前のめりで見入ってしまいました。
幕府の御用絵師として、有職故実や古画の研究に余念がなかったことも伝わってきました。
徳川美術館蔵 国宝「源氏物語絵巻」を広行が模写しており、当時すでに剥落した部分もそのままに丁寧に模写されていました。
狩野派のトップ狩野典信の急逝で、紫宸殿の「賢聖障子」の制作に抜擢された広行、有職故実のアドバイスを受けながら真摯に制作に取り組み、多くの模写本が伝わる。
古画の模写を残して次の世代へ引き継いでいこうとし、また、寺社の宝物調査も行い記録に残っていることも興味深かったです。
後半展示の「舞楽図屏風」は、大好きな宗達の「舞楽部屏風」を思い出し、「四季絵屏風」背景が右から左へ季節が移り替わる様子にため息が出る。
展示件数37件、じっくり拝見して堪能しました。
ついでに、友の会2000円也にも入会しました。(安すぎる!)
見ごたえありでした。

「友の会」に入会すると友の会会報 季刊「美のたより」1年分が頂けます。
現在、大和文華館のHPには、2021年 春 (No.214)バックナンバーがPDFで公開されています。
https://www.kintetsu-g-hd.co.jp/culture/yamato/shuppan/binotayori/index.html
小冊子ながら、なかなか読みごたえがあって、楽しい。

NO.220 2022年秋号の掲載は残念ながらないのですが、本展と次回展観についても、作品解説や「研究ノート」が掲載されています。
巻頭は、毎号 浅野秀剛館長が「美術の窓」を寄稿されています。
当号で館長は「美術館の入館料、観覧料」について書いておられてお… Read More

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源氏物語須磨巻絵巻(部分)  住吉広行筆 斎宮歴史博物館蔵 ※巻替あり

賢聖障子 傅説図  住吉広行筆 個人蔵

栄花物語舞楽図 住吉広行筆 毛利博物館蔵

虎図 住吉広行筆 個人蔵

四季絵屏風(左隻)  住吉広行筆 宮内庁三の丸尚蔵館蔵 ※隻替あり

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