4.0
再会した《青磁陽刻龍波濤文九龍浄甁》
折角、奈良まで出かけるのなら大和文華館にもよっていこう、確かかの浄瓶が展示されているはずと会期末に滑り込み。
2018年に東洋陶磁美で開催された『高麗青磁-ヒスイのきらめき』のメインヴィジュアルとなっていた大和文華館所蔵の《青磁陽刻龍波濤文九龍浄甁》です。
ご存じのように、大和文華館さんでは展示室入ってすぐの3つの独立ケースに展覧会の目玉が展示されています。
9つの龍の頭を持つ浄瓶で、ぐるりと四方からじっくり拝見しました。何故か大和文華館さんで拝見するのは初めてです。
2018年に書いたブログを読み返すと「釈迦が誕生した際に天から九龍が香水を降り注いだという『九龍灌頂』の逸話をそのまま造形化したもの」で、9つの龍の頭はとても精巧に作られています。古墳の石棺から出土したものですが、1つも欠けていない。ところが今回この9つの龍の頭が、鱧の頭に見えて仕方がなかった((+_+)) 解説が多いと毎回うんざりする美術館もあるのですが、何故か大和文華館さんのいつもながらに丁寧な解説はすんなり入ってきます。
デザインが抜群 伝本阿弥光悦作《沃懸青貝金貝蒔絵群鹿文笛筒》やとびっきり愛らしい 仁清作《色絵おしどり香合》は何度拝見しても大好きです。
会期末で、暑い時間帯に出かけましたので、来館者も少なくじっくりゆっくり拝見させて頂きました。
お庭の百日紅の花が満開でした。