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二刀流の作家の足跡
私の地元の千葉市美術館で開催中です。
清水は、「きよみず」と読みます。九兵衛は彫刻作家の名前、六兵衛は京焼の陶芸作家の名前です。ひとり2役で生きた作家です。つまり二刀流。
2つの顔でどのような作品を作ってきたか辿ることができる展覧会です。
清水九兵衛の名前で、現代彫刻の作品を発表するのは1968年から。
主な素材は、アルミニウム。アルミは、無機質な質感で、また金属としても軽く、重厚感がありません。それでもアルミを選んだのは、フォルムの加工のしやすさに加えて、表面の光沢感、艶、光の反射などに魅力を感じたんでしょう。
1980年に七代清水六兵衛を襲名してからは、陶芸を再開します。
そこからは九兵衛と六兵衛の2つの顔を使い分けて創作活動を行います。
そして最終的には、陶とアルミという異質な素材を組み合わせた作品に結実します。その作品を見ると、違和感がなく、必然的なものだったんだなと納得できました。なぜか、かっこよく見えるんですよね。このサイトに写真が載っている≪CORRESPOND≫を見てください。