4.0
現代美術の最前線のひとつを垣間見る
FACEは平面作品を扱った年1回の公募展。今回で11回目だ。。特徴は推薦人なしで申し込めて、年齢も所属も問わないこと。年齢制限がないので、いろんな年代の方が応募し、入選している。今回は出品が1064人で入選が81人。入選者の年齢は16~74歳と幅広い。平均年齢は35.1歳とのこと。2016年のFACE2016から毎年、見ているのですが、毎回それなりに発見があって、毎年楽しみな公募展です。
今回の展示で気になったのは、平面作品という制約のなかで、複数の手法を組み合わせて表現の幅を広げている作品が散見されたこと。例えば、今回のグランプリ作品は、半透明のポリエステルの布にアクリル絵具で描くという、初めて見た組み合わせでした。その結果、見たことのない作風で、妙な透明感と動画の一瞬を切り取ったようなピンの甘さが面白い作品でした。このほか、キャンバスにシルクスクリーンを使って大量のブラシパターンを刷った作品とか、熱乾燥する事で「モコモコ」と膨らむ水性バインダーを使って海面を表現した作品とか、いろいろある。平面作品の制約がむしろ自由さにつながっていて、なかなか楽しい。